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「イノウエは手が下がる瞬間が」井上尚弥が出血“異変をもたらす急所”は左フックなのか…カルデナスとネリの一撃に「寿命が縮まった」じつはドネアも

posted2025/05/07 06:02

 
「イノウエは手が下がる瞬間が」井上尚弥が出血“異変をもたらす急所”は左フックなのか…カルデナスとネリの一撃に「寿命が縮まった」じつはドネアも<Number Web> photograph by Steve Marcus/Getty Images

カルデナス戦、8回TKO勝利した井上尚弥。しかし2回、左フックを浴びてプロ人生2度目のダウンを喫し、鼻から鮮血した場面も

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無敵を誇る井上尚弥にとっての急所は“左フック”なのか。モンスターにダメージを負わせたボクサー、そして戦慄した関係者の言葉を「Number」「NumberWeb」掲載記事から振り返る。

世界を驚かせたカルデナスの左フック

<名言1>
世界を驚かせたい。世界に衝撃を与えることが今の私の目標なんだ。
(ラモン・カルデナス/NumberWeb 2025年5月1日配信)
https://number.bunshun.jp/articles/-/865620

◇解説◇
 プロ30戦全勝、うちKO勝利は27。さらには世界戦KO勝利数は23。1940年代に活躍した世界ヘビー級王者のジョー・ルイスの世界記録を77年ぶりに塗り替える――。

 井上尚弥は5月4日(日本時間5日)、ラスベガスで行われたラモン・カルデナス戦に8回TKO勝利を収め、4団体統一王座4度目の防衛に成功した。自身3度目となるラスベガスでの戦いでも強さを見せつけた一方で……ボクシングファンが驚く展開となったのは、2回終盤のことだった。井上の左フックをかわしたカルデナスは、左フックのカウンターを繰り出す。この一発を顔面にもらった井上は尻餅をつき、鼻からも鮮血が。自身にとってプロキャリア2度目となるダウンだった。

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 今回の一戦、WBA1位とはいえカルデナスへの下馬評は決して高くなかった。ボクシング界に精通する杉浦大介記者のインタビュー取材によると、メキシコ系アメリカ人のカルデナスはアマ時代に106戦を戦いながらも無名の存在であり続け、2年前までは「UberEatsの配達」をやっていたほどの“一文無し”だったという。しかしそこから地道に実績を積み重ね、モンスターとの一戦にこぎつけたストーリーを持つ。

「私はリングで死ぬ覚悟がある」

 井上戦に向けての決意をこう語ったカルデナス。最終的にはTKO負けを喫したが、井上の強打を受けながらも勇敢に前へと出た。その姿は冒頭の言葉通り、世界に衝撃を与えるものだった。

ネリの左フック炸裂に「寿命が縮まった」

<名言2>
寿命が縮まった。
(大橋秀行/NumberWeb 2024年5月7日配信)
https://number.bunshun.jp/articles/-/861560

◇解説◇
 井上がプロキャリア初のダウンを喫したのは、今からちょうど1年前の2024年5月6日。その相手は“嫌われたボクサー”こと、ルイス・ネリだった。

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#ラモン・カルデナス
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