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河村勇輝“パリ五輪・疑惑の笛”で議論を呼んだ因縁のレフリーと再会「彼女を見るとフランス戦を思い出しますね…でも恨む気持ちはまったくない」
posted2025/03/21 11:05

3月9日のソルトレイクシティ・スターズ戦で味方に指示を送る河村勇輝。後方にはパリ五輪・フランス戦でも笛を吹いたバーンズ主審の姿が
text by

宮地陽子Yoko Miyaji
photograph by
Joe Murphy/NBAE via Getty Images
3月9日のソルトレイクシティ・スターズ対メンフィス・ハッスルの試合に、河村勇輝が会いたいと思っていたアイザイア・トーマスはいなかったが、コート上には別の知った顔がいた。この試合で主審として笛を吹いていたGリーグ審判のブランカ・バーンズだ。
ブランカ・バーンズという名前を聞いただけではピンと来ない人も、去年のパリ五輪の日本対フランス戦の女性審判と言えば思い出すだろうか。4Q残り10秒、日本が84-80と4点リードした場面で、3ポイントショットを決めたフランスのマシュー・ストラゼルに対する河村のファウルを吹いた審判だ。
以前の記事でも書いたように、河村自身は大事な場面でファウルに見えるようなプレーをしてしまったことへの反省はあるものの、実際にファウルではなかったと主張している。ファンや関係者の間でも、後々まで物議をかもした笛だった。このプレーでフランスに同点に追いつかれ、オーバータイムの末に敗れたことは、河村にとってパリ五輪での悔しい思い出だ。
「恨む気持ちはまったくない」
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最近、ネットフリックスで、パリ五輪での男子バスケットボールの戦いを描いたドキュメンタリー『Court of Gold』の最初の部分を見始めた河村は、「それこそ、僕たちが勝ち上がっていたら、もしかしたら僕たちもドキュメンタリーに入っていたかもしれないって考えると、ちょっと悔しさがあります」とも言っていた。
そのバーンズは、現在Gリーグの審判をしており、これまでにも何度かハッスルの試合を担当してきた。
「彼女を見るとフランス戦を思い出しますね」と河村は苦笑した。
はっきりさせておきたいのは、河村自身、バーンズに対する恨みの気持ちはまったくないということ。
「(恨む気持ちは)まったくないです。ただ単に、彼女がその時の審判だったっていうだけで、もちろん、彼女とそういう話をすることもないですし、する必要もないと思っています」