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元横綱稀勢の里 二所ノ関親方が徹底解説
第26回:豊昇龍「塩を取りにいく所作に」
posted2025/01/11 09:00
text by

二所ノ関寛Hiroshi Nishonoseki
photograph by
Takayuki Ino(Illustariton)
大関・豊昇龍関は年内最後の九州場所で、千秋楽の相星決戦で琴櫻関に敗れはしたものの、13勝2敗と、横綱昇進に向けた土台を固めました。九州場所では前半戦の取りこぼしが少なかったのが大きかったですね。これまでとは見違えるような安定感を見せ、充実期に入ってきた印象です。
豊昇龍関の相撲を見ると、身体のバネをダイナミックに活かしています。土俵際に追い込まれてから、形勢を逆転する時の動きは相撲っぽくないですね。レスリングなど、ほかのスポーツの影響を感じます。
身長は188cmですが、体重は149kgと決して重くないのに、自分よりも重たい相手を身体に乗せて浮き上がらせてしまう。腕力ではなく、いったん相手の懐に入ってから膝を伸ばすことで持ち上げる。身体のバネがなければできない芸当です。
こちらは雑誌『Number』の掲載記事です。
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