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「亡命の触手は何度もあったはず…」巨人が獲得のライデル・マルティネス「総額50億円超」マネーゲームの舞台裏と「単に金額だけじゃない」決断の背景 

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小西斗真

小西斗真Toma Konishi

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posted2024/12/23 11:02

「亡命の触手は何度もあったはず…」巨人が獲得のライデル・マルティネス「総額50億円超」マネーゲームの舞台裏と「単に金額だけじゃない」決断の背景<Number Web> photograph by JIJI PRESS

チームメートにも愛されたライデル・マルチネス(右は柳裕也) 

 この後、保留者名簿から外れ、絶対の守護神は自由契約となった。調査を含め、獲得に興味をもったのは巨人以外にソフトバンク、DeNAと見られている。ソフトバンクがまず撤退。14日に中日に退団意思を伝えた段階で、すでに世紀のマネーゲームは決着していた。その2日後に巨人が発表。その際にマルティネスはこうコメントを寄せている。

「読売巨人軍と契約できたことを心から嬉しく思っています。これまでと変わらずライデル・マルティネスとして全力でプレーし、2025年がジャイアンツの年になるように頑張ります。東京ドームでファンの皆様の前で投げられるのを楽しみにしています」

中日ファンを襲う「ライデル・ロス」

 マルティネス流出。半ば覚悟していたとはいえ、ドラゴンズファンには「ライデル・ロス」が広がった。寂しいという感情。どうするんだという不安。そして巨人だけはいやだったという憤り。SNSでもさまざまな声が飛び交っていたが、わかってはいるのだ。「チームとの別れを決めたとき、涙を流す外国人などいなかった」ということを。

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 巨人が発表したのはマルティネスと契約したという事実だけで、その内容については年数も金額も公にはされていない。慰留に努めた中日側は4年、年俸10億円ほどの額を提示したとスポーツ各紙は報じている。筆者はシーズン中に「1000万ドル」を決着ラインだと予測したが、中日の提示条件が事実なら、巨人はまさしく15億円程度は出しているはずだ。

亡命の触手は何度も…

「僕は亡命はしたくない」

 筆者がシーズン中の記事で、マルティネスが名古屋のテレビ局CBCのインタビューで、こう答えたことを書いている。言うまでもなく、亡命には大きなリスクが伴う。事前に、しかも放送局に予告するはずはないのだが、これはマルティネスの本心だと推察する。

【次ページ】 移籍の理由は「金額」だけでなく…

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