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レスリング藤波朱理20歳が「カラオケで西野カナを熱唱」その理由が深すぎた…パリ五輪で注目を集めた“親友・鏡優翔とのW金メダル”ウラ話
text by
矢内由美子Yumiko Yanai
photograph byKYODO
posted2024/08/18 17:03
パリ五輪で金メダルを獲得した藤波朱理(右)と鏡優翔は親友として支え合ってきた
最強レスラーコンビは仲良く、笑顔で
パリ五輪は、藤波にとっては今年1月の大会以来7カ月ぶりの実戦であり、鏡にとっては昨年9月の世界選手権以来、11カ月ぶりの実戦だった。試合勘の不安があって当然の状況。しかし、2人は強かった。
8月8日、女子53キロ級決勝戦。藤波は世界ランキング1位のルシア・ヤミレト・ジェペス・グスマン(エクアドル)と対戦し、後半37秒に10対0のテクニカルスペリオリティで勝ち、金メダルを獲得した。
2日後の8月10日、女子76キロ級決勝戦。鏡とケネディ・アレクシス・ブレイズ(アメリカ)との試合は前半を1-1で折り返す拮抗した内容だったが、後半に鏡が2ポイントを追加し、3-1で勝利。2004年アテネ五輪から女子レスリングが正式種目に採用されて以来、五輪6大会目にしてついに日本に女子最重量級の金メダルがもたらされた。そして、パリ五輪の日本勢20個目の金メダルでもあった。
それぞれが、けがも試合勘の不安も乗り越えて打ち立てた金字塔。最強レスラーコンビは閉会式で仲良く並んで笑顔を振りまいていた。