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熱狂とカオス!魅惑の南米直送便BACK NUMBER
トム・クルーズ登場「度肝を抜かれた!」けど…パリ五輪閉会式、ブラジル国内の評価が率直すぎ「衣装…カーニバルそっくりじゃね?」
text by
沢田啓明Hiroaki Sawada
photograph byAFP/JIJI PRESS
posted2024/08/16 06:01
パリ五輪閉会式に登場したトム・クルーズ。ブラジルでもやっぱり注目度は高かった
「彼がパリ五輪へ来て競泳や体操や女子サッカーなどの試合を観戦したのは広く知られており、閉会式に出演するのだろうと誰もが予想していた。しかし、この大胆な企画と演出、そして勇敢なパフォーマンスには度肝を抜かれた」
トム・クルーズが舞台へ上がり、ロサンゼルス市長とアメリカの女子体操のエースでこの五輪でも3つの金メダルを獲得したシモーン・バイルズから五輪旗を受け取ると、オートバイでパリ市内を疾走。シャルル・ド・ゴール空港から飛行機でアメリカへ移動した、という設定には、「伸びやかでスケールの大きい発想」と賞賛した。
ロサンゼルスのビーチでアメリカの人気ロックバンド、レッド・ホット・チリ・ペッパーズなどがヒット曲を披露したことについても、「いかにもアメリカらしい陽気で伸びやかな雰囲気を醸し出した」と評価した。
フィナーレで、元々はフランスのシャンソンで、後にアメリカ人のポール・アンカとフランク・シナトラが英語で歌って世界的に大ヒットさせた「マイ・ウェイ」をフランス人の女性歌手が英語で歌ったことについては、「フランスとアメリカのつながりと連帯を感じさせる素晴らしい選曲にして、見事な歌唱だった」と賞賛した。
カーニバルの衣装にそっくりじゃない?
とはいえ、すべてが絶賛ばかりでない。率直な言葉も耳にした。
例えば、派手な金色の衣装をまとったゴールデン・ヴォイジャーがアクロバティックなパフォーマンスを披 露したときのこと。アナウンサーは「彼は、そのままリオのカーニバルに出ても全く違和感がない」とジョークを飛ばした。
多くのブラジル人が同じようなことを感じたようで、ネットでは「カーニバルの衣装にそっくりじゃない?」、「カーニバルの衣装にヒントを得たのだろう」といった意見が飛び交った。
さらにマルシャンがスタッド・ドゥ・フランスに到着し、トーマス・バッハ会長が閉会を宣言して、アスリートたちとともにランタンの聖火を吹き消したことについては、「予想通り」とコメントした。