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犬飼智也「井原正巳も認めるDFリーダーが災い転じて身に付けた“格”」
posted2024/03/29 09:00
text by
北條聡Satoshi Hojo
photograph by
J.LEAGUE
「良いストライカーがいれば試合に勝てる。だが、良いセンターバックがいればタイトルが取れる」
サッカー界の格言に従えば、犬飼智也を擁する柏レイソルにもその資格がありそうだ。昨夏、浦和レッズから期限付き移籍で加入すると、最終ラインをしたたかにまとめ上げ、不振にあえぐ柏を残留へ導く功労者となった。
何しろ、犬飼が出場した昨季の公式戦での黒星はわずか1つ。井原正巳監督が「チームに落ち着きと安定感をもたらしてくれた」と称えるのも当然だろう。
完全移籍に切り替えた今季も冷静沈着な立ち回りが際立っている。見事だったのは第2節のヴィッセル神戸戦。相棒の古賀太陽とチャレンジ・アンド・カバーを繰り返しながら、昨季の年間MVPであるFW大迫勇也に仕事らしい仕事をさせなかった。最初の競り合いでカードをもらったが、その後は「落ち着いてうまくやれました」と胸を張る。