2023年M-1・連続インタビューBACK NUMBER
「令和ロマンは100万円、僕は5万8000円競馬で負けた」カベポスターが明かす、M-1当日のギャンブル…“超一流企業”トヨタ自動車を辞めた理由も
text by
中村計Kei Nakamura
photograph byShigeki Yamamoto
posted2024/03/31 11:07
2年連続M-1ファイナリストになったカベポスター。永見大吾(写真左)と浜田順平
浜田 めっちゃシンプルに言うと、仕事ができなかったということです。部品を調達する部署にいて、ゼエハアゼエハアいいながら食らいついていたんですけど。あとは、厳しい社会の現実を目の当たりにして、何か違うかな、と思ったというか。それもあって仕事に身が入らなくなってしまった。芸人をやりたいから辞めたというより、とにかく辞めたかった。ケツを割ったということです。
M-1当日「競馬で5万8000円負けた話」
――浜田さんはM-1の日、有馬記念に大金をつぎ込んだんですよね。ちなみに前回もやったのですか。
浜田 やってないです。前回、ロングコートダディの堂前(透)さんが100万円ぶちこんで負けたじゃないですか。「なんでですか?」って聞いたら、「ここからまた収入上がるやろ」って。カッコええなと思って、次、出るときはやろうと思ってたんです。
――浜田さんはいくらかけたのですか。
浜田 僕は5万8000円ぐらいでしたね。令和ロマンの(高比良)くるまは100万かけとったんですよ。
永見 金額がぜんぜんちゃうな。志は同じでも、ちょっとレベルが違う。
――ギャンブルに100万もつぎ込める人って、なんか、かなわないものを感じますよね。
浜田 わかります。くるまも負けたんですけど、優勝賞金1000万丸々もらったそうなので、900万勝ったことになる。なんか、ちゃいますよね。令和ロマン、優勝しそうやなと思ったんですよ。
――どうしてですか?
浜田 僕は事前の収録とかでも言っとったんです。まあ、僕ら以外やったら(誰が優勝するか)……と聞かれて、令和ロマンやなという感じで。
――準々決勝、準決勝を見ていてですか?
浜田 いや、というより令和ロマンと寄席の仕事が一緒になると、いつも令和ロマンがいちばんウケてるんです。ダントツ。アドリブをたくさんいれて、漫才を本当に楽しんでる。ずっとすごいなと思っていたんです。
――ちなみにくるまさんが賭けた馬はきそうだったのですか?
浜田 ソールオリエンスという馬だったんですけど、僕は来おへんと思ってた。ただ、令和ロマンやし、ひょっとしたら……とも思ったのですが、来なくて逆にカッコよかったですよ。100万すった姿が。
永見 芸人ですね。
<続く>
(写真=山元茂樹)