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「数値は裏切りません」慶応高校野球部の“理想的すぎる”11人の学生コーチ…甲子園優勝に導いた「チーム能力を最大化する」言葉とは? 

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生島淳

生島淳Jun Ikushima

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photograph byYuki Suenaga

posted2024/03/13 17:01

「数値は裏切りません」慶応高校野球部の“理想的すぎる”11人の学生コーチ…甲子園優勝に導いた「チーム能力を最大化する」言葉とは?<Number Web> photograph by Yuki Suenaga

慶應義塾高校野球部の学生コーチを務める(写真左から)松浦廉、片山朝陽、松平康稔

「選手たちの体組成などを計測し、『パワー』『スピード』『バランス』の3つのタイプに分類して、各々のメニューを立案しました。僕たちが高校生の頃は漠然と取り組んでいましたが、今は数値目標を示せるので、選手たちもやりがいを感じてくれたはずです。去年の例でいえば、県大会決勝の横浜戦で逆転スリーランを打った渡邉千之亮はスピードタイプだったので、トレーニングではパワーを重視したことが結果につながったと思います」

 高校生は数字を信奉する。成長が実感できるからだ。その一方で松平は、野球において必要な繊細な感覚を言語化することも目標にして欲しいと話す。

「数値目標と言語目標、どちらも大切です。数値は分かりやすく、裏切りません。実際に筋肉量が増えたことでスイングスピードが上がり、春のセンバツでは歯が立たなかった仙台育英の投手陣の速球に、夏は振り負けませんでしたからね。ただ、言葉も大事です。再現性が高まるので」

 数字とともに現代の高校生たちが好むのは映像による確認だ。しかし、映像に頼ると言語化が疎かになる。

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