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「他では見られない安納サオリだった」人気女子レスラー“3試合出ずっぱり”の凱旋興行に密着「体重が4kg減って…そりゃそうですよね」
posted2023/12/29 11:07
text by
橋本宗洋Norihiro Hashimoto
photograph by
Norihiro Hashimoto
2カ月連続同一カードという珍しいタイトルマッチがスターダムで行われる。
11月18日の大阪大会、今年からスターダムに参戦している安納サオリはMIRAIが持つ“白いベルト”ワンダー・オブ・スターダムに挑戦。試合は30分時間切れ引き分けでMIRAIの防衛となったが、やはりそれでは収まらない。お互い手応えがあったからこそ、再戦を望んだ。リマッチの舞台は両国国技館。12月29日、年内最後にして団体最大級のビッグマッチだ。
安納としては、単に白いベルトを巻くのではなく、MIRAIに勝って王者となることに意味があると考えるようになった。タイトルマッチを終えて新しい目標を定めようと思ったのだが、どうしてもMIRAIが気になる。
MIRAI戦翌日の“凱旋興行”
ただ今の安納らしいのは“vs.MIRAI”だけがプロレス生活のすべてではないことだ。スターダム以外の団体にも参戦して存在感を示し、去年に続いて地元・滋賀での凱旋興行も開催している。それも大阪でのMIRAI戦の翌日、11月19日に。
昨年の会場は長浜だったが、今年は出身地の大津市に(ブランチ大津京)。『HAPPY JAM』と題されたイベントは、安納曰く「プロレスとダンスと滋賀のコラボ」である。地元で運営を担当するのは、同級生でダンス仲間の桑名菜奈さん。イベントのオープニングでは安納を中心とするチームがダンスを披露。安納はキッズダンスコンテストの審査員も務めた。
「私の好きなもの、好きな人ばかりを集めたイベントです。遠征してきてくれるファンの人たちには、滋賀を知って好きになってほしい」
実を言うと、今年は滋賀大会を開催できるか分からなかった。4月からスターダムに定期参戦。業界最大手だけに大会数も多く、先々のスケジュールが読めなかったのだ。土日でようやく確保できたスケジュールが11月19日。会場が決まり準備が進む中、思うように帰郷することもできない。
それでも時間を見つけ、オープニングダンスの練習のためだけに滋賀に戻ったことも。
「体力と集中力には自信があるので。3時間で振り付けを覚えました」
まさかの3試合出場「しつこいかなとも思ったんですけど(笑)」
マッチメイクは昨年と違い当日発表。それも選手が入場して初めてカードが分かる趣向だ。なんと安納は第1試合から登場する。