「日本代表を強くしたいという思いが本当に強いので。代表として目の前の試合に勝った、負けた……というより、次のW杯でもう1回メンバーに選ばれ、僕は勝たせる側になりたいんです。そう思う選手が、僕も含めて今は多いと感じます。だからこそ、『世界一になる。W杯で優勝する』という目標を設定したと思いますし。

　その目標を逆算したときに、相手を舐めるわけではなく、自分たちの実力が上だとわかった上でどれだけ圧倒できるか、相手を叩けるか。だから、僕は、あえてそういう言い方をしました」

ミャンマー戦「自分も含めて甘んじてしまった」とは

　それゆえにホームでミャンマー相手に5−0で勝利を収めた試合のあと、守田はあえて課題を口にした。

ミャンマー戦の守田　©Kiichi Matsumoto

「応援してくれている人たちはお金を払って来てくれているんです。そういうことを考えると、もっと、インプレー（＊ゴールキックやスローインなどでプレーが止まっている以外の状態）の時間を増やさないといけない。

　相手はゴールキックになったら時間を使ってきたし、（接触があると）すぐに倒れたり……。僕らはもっとプレーを急がせないといけなかった、スローダウンするのではなく、最後の笛が鳴るまで、同じ強度のなかでプレーし続けないといけない。でも僕を含めて、相手のリズムに合わせてしまっていた。勝っているからいいとかではなくて、1点でも多く取りにいかないといけなかった。

　その意識は、今日はちょっと薄かったというか、欠落していた部分があるのかなと思います。最後、自分も含めて甘んじてしまった……」

　大事なのは、同じ失敗を繰り返さないことだ。続く、シリアとのアウェーゲームでダブルボランチの一角で先発した守田が中盤に君臨する日本は、最後まで隙のない戦いを繰り広げ、5−0で勝利を収めた。ホームで、FIFAランキング（対戦時）158位のミャンマー相手に5−0で終えるのと、アウェー（厳密には中立国のサウジアラビアだが）で92位のシリア相手に5−0で終えるのとでは、意味が違う。

シリア戦勝利後、谷口、菅原とともに笑顔　©JFA／AFLO

　大事なのは、「W杯優勝」を目標にかかげる自分たちに厳しい目を続けること。“格下”ミャンマー相手に圧勝した後に守田がそうしたように……。全ては、その積み重ねなのである。

不平不満を口にしたらポジションを奪われる危機感

　以前の日本代表からは、アジア予選のフォーマットに対する苦言とともに、ヨーロッパ組の選手が参加する必要があるのかというネガティブな声が挙がっていたのは確かだ。

　だが、今はそうではない。

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