「田澤を擁する昨年の最強チームを超える挑戦をしよう」とスタートした今シーズン、今回の出雲で前回大会の記録を破って優勝し、まずはひとつの目標をクリアできた。

分厚い選手層は、もはや実業団レベル

あくまでまだ1冠と全日本、箱根を見据える駒澤大　©Nanae Suzuki

　これから2年連続での三冠を阻止しようと、中央大、国学大、青学大が巻き返してくるだろうし、出雲2位の創価大、同3位の城西大も自信をつけ、楽観視はできない。しかし、出雲駅伝優勝メンバーに加え、出雲5000m記録会で当日変更の悔しさをぶつけてトップで走り切った赤星を始め、三冠のキーマンともいえる花尾恭輔、唐澤拓海、赤津勇進、白鳥哲汰の4年生、出雲記録会を走った3年生の庭瀬俊輝、1年生も安原海晴、小山翔也ら5名ほどが駅伝メンバーとして上がってきそうだ。この分厚い選手層は、もはや実業団レベルでニューイヤー駅伝に出場してもいい勝負ができるのではないだろうか。

　全日本大学駅伝は8名、箱根駅伝は10名が出走するが、人数が増えれば増えるほど駒澤大の優位性は増していく。「優勝するのが一番難しい」という出雲を獲り、駒澤大は2年連続での三冠達成、「史上最強の駒澤大学」を実現しそうな勢いにある。