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「エンドウはクラブにおける《生命保険》だ」名将ブッフバルトも絶賛、遠藤航が主将として導いた“最下位からの残留決定”「入れ替え戦は罰ゲームではない」
posted2023/06/13 17:01
text by
中野吉之伴Kichinosuke Nakano
photograph by
JIJI PRESS
「彼はクラブにおける《生命保険》だ」
シュツットガルトでプレーする日本代表MF遠藤航についてそう語っていたのはギド・ブッフバルト。浦和レッドダイヤモンズで選手、そして監督として長く活躍した人物として、思い出に残っているファンも多いことだろう。かつては世界を代表する守備的なMFで、1990年ワールドカップ決勝戦では世紀の天才プレーヤー、ディエゴ・マラドーナを完全にシャットアウトしたことでも有名だ。
ブッフバルトの称賛
1986年から1994年までシュツットガルトでキャプテンを務め、クラブの名誉キャプテンの称号も受けているのだが、そんなブッフバルトが遠藤のキャプテンとしての在り方について、地元紙シュツットガルターナッハリヒテンで称賛していたことがある。
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「絶対的なキャプテンだ。彼の持つパワーと競り合いの強さをもってチームを引っ張ることができる」
ドイツでも《典型的なキャプテン像》というのがとかく求められがちだ。とくにチームの調子が悪いとメディアはさかんに精神面をその要因として取り上げ、《リーダー不在の問題性》を騒ぎ出す。ピッチ内外で大きなジェスチャーで味方を鼓舞したり、時に怒鳴り散らしたり、激しいタックルで闘争心を前面に出したりして存在感を発揮し続ける選手がいないとチームには《勝者のメンタリティ》が欠けてしまうのだという。これは別にシュツットガルトに限った話ではない。それこそバイエルンでもドルトムントでも同じような話題は、しょっちゅう出てくるものだ。
過酷な残留争い
遠藤はそうしたタイプの選手ではない。だがブッフバルトは、「遠藤こそがメンタリティプレーヤーだ」と強調する。言葉数は多くないかもしれないが、だからこそ「何かを口にすればそこに重みがある」と。その言葉通り、シュツットガルトの選手は遠藤への厚い信頼感をもってピッチで戦っている。