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WBCはアメリカにとって「成功」だったのか? 大谷vs.トラウトを650万人が視聴、地元への経済効果も1週間で“50億円”…トラウトは「最も楽しい10日間だった」
posted2023/04/25 11:00
text by
四竈衛Mamoru Shikama
photograph by
Getty Images
侍ジャパンが3大会ぶりに世界一を奪還したWBC(ワールド・ベースボール・クラシック)は、米国でもこれまで以上に注目を集めた。
驚異的な視聴率を記録した日本ほどではなかったものの、今大会の入場者数は過去最多の130万6414人と、2017年の前回大会から20%増加。経済誌「フォーブス」などによると、FOXなどが中継した決勝戦の「米国vs.日本」の合計平均視聴者数は17年の最高記録から69%増の約520万人で、9回表2死から大谷翔平とマイク・トラウトの同僚対決が実現した瞬間には、約650万人まで跳ね上がった。また、配信チャンネルが増え、メディアパートナーが63社となったこともあり、13言語で世界中に放映された。
地元への経済効果も“約1週間で50億円以上”
1次ラウンドの会場となったアリゾナ州フェニックスに本拠地を持つダイヤモンドバックスのCEO(最高経営責任者)、デリック・ホール氏は「経済的なインパクトとしても、大いに成功した」とコメントし、大会の成果を強調した。同氏によると、宿泊、食事、交通などの消費がアップしたことで、フェニックス近郊だけで約1週間に50億円以上の経済効果があったと分析されている。MLBと選手会は、大会の収支などの詳細を明かしていないが、チケット収入、広告料、グッズの売り上げなどは過去最高と見込まれており、興行的にも大成功だったと言われている。
収益アップも懸念点は…
ただ、採算が取れて収益が上がることが、大会の成功をそのまま意味するかと言えば、必ずしもそうではないだろう。