「人間ドラマ」というブレイキングダウンの魅力

　すぐに2戦目も決まった。『ブレイキングダウン7』で目立った選手、浮かび上がったストーリーをフィーチャーする『ブレイキングダウン7.5』（3月31日）。外枦保は3戦全勝の人気選手「醤油ニキ」と対戦する。

「僕も非行少年じゃないけど、父親がいない環境で育ったので。共感する部分があります」と醤油ニキ。気持ちよく「バチバチ」の闘いができそうだと言う。

　ステップアップのチャンスを得た外枦保は「パンチの打ち合いになると思うんですけど、パンチを当てるためにもしっかり蹴りを使いたい」。いつか、母に生で試合を見てほしいという目標もある。いずれ総合格闘技にもチャレンジしたいそうだ。ブレイキングダウンに出ることで、新たなモチベーションも得た。

『ブレイキングダウン7.5』の会見にて。外枦保は醤油ニキと対戦する　©Norihiro Hashimoto

「オーディションの動画が配信されてから、本当にたくさんの人からSNSにメッセージがきて。人生の中でこんなに応援されたことはなかったです。幸せ者だなって。

　中には、僕と同じような境遇の人もいて。僕が頑張ることで、そういう人たちにも伝えられることがあると思います。挑戦することが大事なんだよって。境遇のせいで自信が持てないという人がいるんです。その人たちに“自分を信じて挑戦すればいいことがあるんだ”って見せていきたいです」

　マイクで言った「一人前の男」とはどんな存在か。外枦保は言う。

「自分を見て“俺も頑張ろう”と思ってもらえるような人間です」

　朝倉未来はブレイキングダウンの魅力を「人間ドラマ」だと評している。外枦保のような選手がいることは、ブレイキングダウンに否定的な格闘技ファンにも広く知られてほしい。

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