「お母さんが薬物をやっています」通報で逮捕…1分間格闘技BreakingDownの新星・外枦保尋斗の“切実な動機”と壮絶人生「どん底から這い上がりたい」

　“イメージ”だけでは分からないことがある。

　新興格闘技イベント『BreakingDown』（ブレイキングダウン）もその一つ。試合時間1分という独自のルールと同時に、出場者オーディションでの“不良”たちの喧嘩腰の煽り合いや乱闘も話題になっている。オーディションで因縁が生まれ、その決着の場として試合がある。そんな流れが視聴者の心を掴んだのだ。オーディションはYouTubeで配信され、試合はネットPPV。オーディションや試合で目立てば、代表（プロデューサー）の朝倉未来をはじめ著名なYouTuberとのコラボ動画でネットセレブリティの仲間入りも待っている。

　目立つこと、インパクトを残すことが大事だから批判も多い。「あんなのは格闘技じゃない」、「実力もないくせに」という声があるのも当然といえば当然だ。ただブレイキングダウンが、これまでとは違う新たなファン層にリーチしていることは間違いない。

オーディションでの衝撃的な告白

　外枦保尋斗（そとへぼひろと）は、2月19日に開催された『ブレイキングダウン7』で初出場を果たしたキックボクサーだ。オーディションでのスパーリング審査ではKO負けを喫したものの、ポテンシャルが評価されて試合出場権を得た。

　ブレイキングダウンのオーディションでは、参加者が大会に出たい理由、闘いたい相手などをアピールする。そこでの外枦保の言葉は衝撃的だった。

「親子でどん底の人生から這い上がりたいです」

試合前日の会見で意気込みを語る外枦保　©Norihiro Hashimoto

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　外枦保の母親は薬物中毒で逮捕され、服役中だという。しかも、通報したのは息子である外枦保自身だった。薬物で人格が豹変してしまう母の姿を見ていられなかった。

　宮崎県出身の外枦保。物心ついた時には両親が離婚しており、祖父母に育てられた。幸せな幼少期だったという。しかし祖母の死をきっかけに父と暮らすことに。理由は分からないが父が出奔し、父の再婚相手家族と生活していた時期もあるという。

　実母に会ったのは中学生の時だ。実の妹も母と一緒だった。血のつながった妹がいることを、そこで初めて知った。母と暮らすようになると、家には母と再婚相手の息子、つまり義理の弟もいた。再婚相手の男はいなかった。既に離婚していたのだ。

　その母に新しい恋人ができ、家族は県外へ。外枦保は置いていかれた。再び、父との生活へ。父にも新しい交際相手がいて、ここでも兄弟が増えていたのを知った。

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