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「藤井聡太竜王が“初手・お茶”じゃなくて水!?」「永瀬王座vs豊島九段はバチバチな名勝負」観る将マンガ家が描く“9月の将棋名シーン”

posted2022/10/01 06:00

 
「藤井聡太竜王が“初手・お茶”じゃなくて水!?」「永瀬王座vs豊島九段はバチバチな名勝負」観る将マンガ家が描く“9月の将棋名シーン”<Number Web> photograph by Nanae Suzuki/Junsei Chida

観る将マンガ家が描いた「2022年9月の将棋ハイライト」。過去のイラストは関連記事からご覧になれます!

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千田純生

千田純生JUNSEI CHIDA

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Nanae Suzuki/Junsei Chida

藤井聡太五冠、渡辺明名人、羽生善治九段など、将棋界は様々な話題にあふれています。そこで夫婦ともども“観る将”になったというマンガ家の千田純生先生に今月も「ファン目線での将棋ハイライト」を描いてもらいました!

 うだるほど暑かった夏から、ようやく気温が落ち着いてきました。スポーツの世界でも様々な競技で大きな話題がありましたが……将棋界も日々動いています。9月の1カ月をイラストにしてまとめつつ、僕ら夫妻が楽しんだ+感情を揺さぶられた対局を挙げていきます!

1)アベトナで服部四段躍動、斎藤八段ご結婚!

 今月はまず、将棋界の様々な出来事から取り上げていきましょう! 「アベトナ」こと第5回ABEMAトーナメントは24日に決勝戦が配信され、チーム稲葉(稲葉陽八段、出口若武六段、服部慎一郎四段)がチーム斎藤(斎藤慎太郎八段、木村一基九段、佐々木勇気七段)チームに勝利し、頂点に立ちました!

 この大一番で強さが光ったのは服部四段で、実力者相手に第1局から3連投3連勝! 森内俊之九段も絶賛した奮闘ぶりに、優勝賞金を多めにあげてもいいんじゃないか……とまで思いました(笑)。もちろんリーダーである稲葉八段の強気の采配も光っていました。

 これまで同トーナメントは——個人戦の時代を含めて藤井聡太竜王(王位・叡王・王将・棋聖と五冠)が4連覇を果たしてきました。藤井五冠の強さや成長ぶりを実感する大会でしたが、今回は服部四段だけでなく斎藤明日斗五段ら若手棋士が奮闘し、様々な表情を見せてくれたとも感じています。それに負けじと戦うトップ棋士の意地、そして非公式戦ならではの“ユルい”コーナーなどなど、エンタメと勝負を両立した戦いに今後も期待したいです!

 さてアベトナでは惜しくも準優勝となった斎藤八段については、ご結婚されたとのめでたいニュースが!

 順位戦A級で2期連続1位となり、渡辺明名人に挑んだ斎藤八段は、端正なルックスで大人気の棋士(もちろん僕の妻氏もファン)です。「さいたろう」の愛称で知られる斎藤八段の結婚に「ロス」が起きるかも……という一抹の不安もありましたが、チーム斎藤のツイッターアカウントで結婚の報告をした斎藤八段にはお祝いコメントの嵐! なお妻氏は「奥様になる人の幸せは確定ね」と太鼓判でした(笑)。ぜひ今後も将棋での活躍とともに、幸せなご家庭を築いてくだされば……末永くお幸せに!

里見女流五冠の戦いに菅井八段は…

 さて公式戦に目を移すと……プロ編入試験に挑んでいる里見香奈女流五冠は、9月22日に行われた岡部怜央四段との第2局に敗れ、苦しいスタートとなりましたね……ただAI的には優勢を示す状況もあっただけに、残り3局で力を発揮できることを信じています。

 この対局で個人的に注目したのは解説の菅井竜也八段です。

【次ページ】 2)藤井五冠の王位4連覇+タイトル10期と「初手・お水」

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