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〈新人王争い最終チェック〉セは巨人・大勢vs阪神・湯浅京己、パは西武・水上由伸のリリーフが圧倒的…もし大逆転候補を挙げるなら?

posted2022/09/13 11:00

 
〈新人王争い最終チェック〉セは巨人・大勢vs阪神・湯浅京己、パは西武・水上由伸のリリーフが圧倒的…もし大逆転候補を挙げるなら?<Number Web> photograph by JIJI PRESS/Nanae Suzuki

西武・水上由伸や巨人の大勢など今季はリリーフ投手が活躍している

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広尾晃

広尾晃Kou Hiroo

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JIJI PRESS/Nanae Suzuki

 NPBのペナントレースも終盤に差し掛かっている。このタイミングで改めて今季の新人王レースについて見ていこう。

 新人王資格は、海外のプロ野球リーグに参加した経験がない選手で、支配下登録されてから5年以内、投手は前年までの一軍での登板イニング数が30イニング以内、打者は、前年までの一軍での打席数が60打席以内になっている。

規定投球回到達はいないがリリーフが優秀

 まずはセ・リーグから。以下全て成績は9月11日時点のもの。

<セ・リーグ 投手 ※投球回数10傑と、セーブ、ホールドが10以上の投手>
高橋宏斗(中)16登5勝5敗0S0H 97.2回118振 率2.49
山崎伊織(巨)17登5勝4敗0S0H 87.1回50振 率2.99
赤星優志(巨)30登5勝5敗0S5H 75回51振 率3.96
西純矢(神)12登6勝3敗0S0H 70.2回56振 率2.93
木澤尚文(ヤ)48登8勝3敗0S7H 62.1回45振 率3.32
入江大生(De)48登4勝0敗0S7H 54.1回64振 率2.82
大勢(巨)50登1勝3敗32S8H 50回49振 率1.98
湯浅京己(神)51登2勝3敗0S37H 49回54振 率1.29
松本竜也(広)43登2勝2敗0S3H 48回43振 率4.13
平内龍太(巨)50登4勝4敗0S12H 47回37振 率4.21
渡邉雄大(神)32登3勝1敗0S10H 18.1回18振 率2.45

 規定投球回数以上の投手はいない。

 イニング数では中日の高橋宏で、防御率も優秀だが勝ち星が上がらない。これは巨人の山崎伊にも当てはまる。後半から伸びてきた阪神の西純などにも注目したいが、例年に比べて、新人王争いという観点で観ると先発陣はやや見劣りがする印象だ。

 むしろヤクルト木澤、DeNA入江、巨人の大勢、阪神の湯浅と救援投手陣が有望だ。

 木澤は新人最多の8勝。すべて救援。回またぎも多く、セットアッパーというより「中継ぎ」だ。こういう投手が新人王になったケースはないが貢献度は高い。

 大勢は絶対的なクローザーで、湯浅も勝利の方程式を担っている。入江は7月以降成績が安定して重要な場面を任されるようになっている。

<セ・リーグ打者 安打数10傑>
長岡秀樹(ヤ)122試447打109安8本45点2盗 率.244
土田龍空(中)46試156打41安0本10点3盗 率.263
蝦名達夫(De)61試158打39安3本8点6盗 率.247
内山壮真(ヤ)63試155打37安2本16点0盗 率.239
増田陸(巨)62試133打33安5本16点2盗 率.248
鵜飼航丞(中)51試155打32安4本15点1盗 率.206
中村健人(広)59試117打29安3本10点0盗 率.248
石川昂弥(中)37試129打29安5本19点0盗 率.225
中山礼都(巨)50試131打26安0本3点3盗 率.198
末包昇大(広)31試77打23安2本14点0盗 率.299

【次ページ】 “対抗”はオリックスの救援で奮闘を続ける投手

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