「もともと、金子も男子ダブルスをやっていたんですが、その頃からすごくうまいなという印象がありました。もう少しパワーが付いて、経験を重ねていったら強くなるのかなと思っていたんですが、ペアを解消することになって、混合ダブルスに転向したんです。松友もパワーがあるタイプではなくテクニックに長けた選手で、いわば似た者同士のペア。アタック力はないかもしれないですけど、2人とも相手がいないところにシャトルを落とすなど、視野の広さを活かしたプレーで勝負していく感じですね」

　2人を知る高橋が感じる金子・松友組の共通点は、それだけではない。「口数が少ない」ところも似ているという。

「私と松友が組んでいたときは、先輩後輩だったこともあるかもしれませんが、私が言ったことに対して彼女がついてきてくれるという関係でした。松友が金子と組むときは、いくら混合ダブルスとはいっても、松友は年下と組むことになるので、“松友が引っ張るのかな？”と考えていたんです。でも、試合を見ていると、お互いにあまりしゃべらない（笑）。もうちょっと会話したほうがいいんじゃないかな～と思ったりもするんですけどね（笑）」

世界選手権では惜しくも2回戦で敗退したが、2024年パリ五輪を目指す金子・松友組　©Getty Images

ダブルスは似た者同士でもうまくいく？

　ちなみに、金子・松友組に限らず、一般的にどちらかが引っ張るタイプの方がペアはうまくいくのか尋ねると、経験談を踏まえてこう語った。

「どうなんでしょう。私も松友と組む時に最初から引っ張っていこうと思っていたわけではないので。私はどちらかというと、怒られてもいいから、言われて成長したいタイプだったんですよ。でも、年下と組むのが初めてだったので、勝手に“ダブルスって先輩が引っ張らなきゃいけないんだ”と思い込んでいたから自然とそうなってしまっただけで。でも、その方がうまくいくのかもしれませんね。お互いに緊張するタイプもダメだし。性格もプレースタイルも違う方がいいのかもしれません。もちろん、似た者同士でもうまくいくとは思いますけどね」

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