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「白いベルトが泣いてるよ」KAIRI不在のリングで上谷沙弥は批判にどう答えた? ひめかとのV9戦で示した“現在のスターダム”の価値

posted2022/08/26 17:01

 
「白いベルトが泣いてるよ」KAIRI不在のリングで上谷沙弥は批判にどう答えた? ひめかとのV9戦で示した“現在のスターダム”の価値<Number Web> photograph by Masashi Hara

8月21日のスターダム名古屋大会でひめかを破り、9度目の白いベルト防衛に成功した上谷沙弥(左)。試合後には爽やかに健闘を称え合った

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原壮史

原壮史Masashi Hara

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 8月21日、ドルフィンズアリーナ(愛知県体育館)。シングルリーグ戦『5★STAR GP』の真っ最中に開催された異例のビッグマッチの大会タイトルは『STARDOM×STARDOM 2022』。それは、現在のスターダムと過去のスターダムの遭遇を表していた。

 スターダムを象徴する2色のシングル王座戦の対戦カードは、赤いベルト(ワールド・オブ・スターダム王座)戦が現王者・朱里vs.初代王者・高橋奈七永。白いベルト(ワンダー・オブ・スターダム王座)戦は、8度の防衛を積み重ねた上谷沙弥vs.同じ防衛回数を誇るKAIRI。今のスターダムの王者たちがかつての王者たちを迎え撃ち、過去を超えることができるのかどうか、というテーマの試合が組まれた。

KAIRIの欠場で逆指名された同世代のひめか

 しかし、大会2日前の8月19日、KAIRIが自身のTwitterで新型コロナウイルス陽性の判定を受けたことを報告。上谷vs.KAIRIは実現不可能になってしまった。

 それを知った時、このタイトルマッチはそのまま延期されるのではないか、と思った。21日に白いベルトの防衛戦は行われないだろう、と。同王座を8度も防衛した選手同士が戦うというシチュエーションは、簡単に再現できるものではないからだ。別の挑戦者とタイトルマッチを行い、仮に上谷が敗れれば、2人のタイトルマッチが再現される機会は永遠に失われてしまうかもしれない。

 ところが、上谷の白いベルト戦は行われることになった。それも、王者からの逆指名、という形で。

 上谷が呼びかけた相手は、自身や林下詩美らとともに“黄金世代”と呼ばれながら、これまでシングルタイトルを獲得したことがない“ジャンボ・プリンセス”ひめか。19日は大会がなく、20日の大会ではひめかの試合が予定されていない、という状況の中、2人の会話はTwitter上で交わされた。

「もう一段階上の場所で一緒に輝きたい」「私が最高の道へ導いてあげる」と煽る上谷に対して、「後悔させてあ・げ・る」「プロレスって何があるかわからない。だから楽しいね」と宣戦布告したひめか。現在と過去がぶつかり合うはずの試合は、25歳同士による高め合いに変わった……ように見えた。

【次ページ】 「黄金世代として、上へ」「負けたけど、清々しい」

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