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トラブルメーカーがロッテに決別宣言…「なんで、あいつの一面ばかりが切り取られてしまうのか」仲間たちが知る伊良部秀輝の素顔とは? 

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鈴木忠平

鈴木忠平Tadahira Suzuki

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photograph byKoji Asakura

posted2022/05/03 06:03

トラブルメーカーがロッテに決別宣言…「なんで、あいつの一面ばかりが切り取られてしまうのか」仲間たちが知る伊良部秀輝の素顔とは?<Number Web> photograph by Koji Asakura

42歳の若さで自ら命を絶った伊良部秀輝。甲子園でも対戦経験があるロッテ同期の大村巌は、“トラブルメーカー”と呼ばれた男の意外な素顔を明かした

 2011年7月27日、かつて日本で最も速いボールを投げた剛腕は、ロサンゼルス近郊の自宅で首を吊り、死亡した状態で発見された。

「そこまで追いつめられていたなんて……何があったんだろう。報せを聞いたときは、ただただ残念だなという思いでした。もう一回、飲みたかった……」

 大村は消化しきれない思いを抱えている。

「マウンドを降りてからどうするか。その先の話をしたかった。なんで訊いてくれへんかったのかな」

 牛島は返答のない問いを続けている。

 伊良部はマウンドの記憶だけを残して、42歳で旅立った。なぜ。なぜ。なぜ……。彼が残した疑問符はいまだ宙を漂っているが、その中のひとつにこんなものがある。

 伊良部のストレートはなぜ記憶から消えないのか――。

 青柳は、あの日マスク越しに見た一球を今も鮮明に覚えているという。

「私はプロで16年やりましたが、あれが野球人生で一番印象に残っている場面です。伊良部がいて、清原さんがいて、私がいる。いまだにあの空間は映像としてはっきりと思い出せます。おそらく……死ぬまで忘れられないでしょう」

 かつてパ・リーグに、マウンドだけが人生であるかのように生きた男がいた。頑なで、どこかアンバランスで、混じりっけのない豪速球の記憶は、だからこそ、何年経っても色褪せないのだろう。

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伊良部秀輝のストレートはなぜ記憶に残るのか? 清原和博との“平成の名勝負”で「158」の豪速球を受けた捕手と牛島和彦の回想

記事内で紹介できなかった写真が多数ございます。こちらよりぜひご覧ください。

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