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「M-1がコワかった」ロングコートダディ、決勝前日に全財産30万円を競馬にぶち込んだ…その結果は?「めっちゃきそうな馬券やったんです」
posted2022/04/17 17:00
text by
中村計Kei Nakamura
photograph by
Shigeki Yamamoto
結成12年で初の決勝となったロングコートダディ。「来世はワニになりたい」のに、なぜか肉うどんに転生してしまうネタで、肉うどんがトレンドワード入りするなど話題になった。堂前透(32歳)と兎(33歳)は4位になったM-1をどう振り返るのだろうか(全3回の1回目/#2、#3へ)。
――2人はすでに2020年にキングオブコント決勝に出場されているように、われわれの中では、漫才師というよりコント師のイメージの方が強いと思うんです。とはいえ、2009年結成以降、漫才も並行してやり続けていたのですか。
兎 いや、最初の頃は、漫才はほとんどやってなかったんです。コントの方が好きだったので。ただ、大阪って、漫才の賞レースがけっこうたくさんあるんですよ。そのオーディションに呼ばれるので、それに合わせて漫才をしていた程度で。
堂前 ただ、今は漫才の出番が増えて、漫才の方が多いくらいですけど。8対2ぐらいで漫才をやっている感じですね。
――最近、大阪の若手芸人は、当たり前のようにコントも漫才もやりますよね。しかも、そのどちらでも結果を出している人たちが非常に多い。ビスケットブラザーズとか、カベポスターとか、滝音とか。土地柄上、大阪で芸人をやっていたら、やはり漫才をやらざるをえないところもあるのですか。
兎 僕らの場合は、やった方が楽しいやろ、という感じですね。こうして、M-1にも出られるわけやし。あと、漫才は小道具とか必要ないんで、営業にも呼ばれやすい。なので、漫才の方が稼げるっちゃ稼げる。そういう理由でやるのも、ぜんぜんありだと思いますけど。
――キングオブコントの決勝進出が決まったときと、M-1決勝進出が決まったとき、湧き起こる感情に違いはありましたか。
堂前 嬉しかったということでいうと、僕はキングオブコントの方でしたね。
兎 キングオブコントは「行ったー!」ってなりましたね。M-1は「おお、行ったよ」って。
堂前 その違い、読者に伝わるとは思えないんやけど。
――反響の大きさはどうでしたか。
兎 こんなに違うんだ、と。反響の大きさはM-1が圧倒していたと思います。
全財産(30万円)を競馬にぶち込んだ結果
――堂前さんはM-1対策として、競馬に全財産を注ぎ込んだとか。