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3連単278万円超の大波乱に…8番人気ナランフレグはなぜGI高松宮記念で突き抜けたのか? 勝負を分けた“インコースの選択”
posted2022/03/28 11:50
text by
島田明宏Akihiro Shimada
photograph by
Photostud
スピードとパワーの両方が求められる重馬場のスプリントGIを制したのは、重賞未勝利の伏兵だった。
第52回高松宮記念(3月27日、中京芝1200m、4歳以上GI)で、丸田恭介が騎乗した8番人気のナランフレグ(牡6歳、父ゴールドアリュール、美浦・宗像義忠厩舎)がゴール前で抜け出し優勝。キャリア29戦目での重賞初勝利をGI制覇で飾った。
3連単は278万円という大波乱
2着は5番人気のロータスランド、3着は17番人気のキルロードで、3連単は278万4560円という大波乱。1番人気に支持されたレシステンシアは6着、2番人気のメイケイエールは5着、3番人気のグレナディアガーズは12着に敗れた。
逃げたレシステンシアが先頭のまま直線に入り、内埒沿いを進む。その外にジャンダルムが並びかけ、ラスト200mを通過した。
丸田のナランフレグは14番手で直線へ。
ラスト100m付近で、レシステンシアとジャンダルムの間に、トゥラヴェスーラとナランフレグが割って入った。これらの外からキルロードとロータスランドが猛然と追い上げてくる。
横一線となった激しい叩き合いから、丸田の右ステッキに応えたナランフレグが豪快に抜け出し、2着のロータスランドを首差で抑え、先頭でゴールを駆け抜けた。
GI初制覇・丸田恭介35歳の男泣き
GI初出走で初勝利。これまでGIIIにも手が届かず、前走のオーシャンステークス2着が唯一の重賞連対だった伏兵が、通算6勝目で大仕事をやってのけた。