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「オカダとオスプレイ、まとめて潰さなきゃ気がすまねえ」混迷の東京ドーム2連戦、鷹木信悟は“本物のベルト”を守り抜けるのか
posted2022/01/03 11:04
text by
原悦生Essei Hara
photograph by
Essei Hara
鷹木信悟vsオカダ・カズチカのIWGP世界戦が、1月4日、東京ドームで行われる。そして翌5日、その勝者にウィル・オスプレイが挑む。
鷹木の2021年は波乱万丈だった。
「まあ、周りからは『鷹木は運がいいね』なんてこと結構言われたけど。この業界だけじゃない。どんな物事も、運とタイミングを味方につけた者が本当に強いんだろうな。だから、振り返ってみればオレは我道驀進って言っているけど、自分の信念を貫いた結果だと思っているよ」
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自身でも予期しない1年になったことに、鷹木は驚きにも近い感慨を示した。
「いろいろあったよ。6月にこのタイトルを奪取したが、8月にはオレ自身が新型コロナウイルスに感染。復帰戦がまさかのタイトルマッチ。本当にいろいろあったが、なんとかこのベルトを守ることができた」
オカダが『G1 CLIMAX』の優勝者として鷹木に挑んでくることは承知しているが、古い4代目のIWGPヘビーのベルトを持ち出してきたのは気に入らない。
「オカダの野郎は、いまだにオレに対して暫定チャンピオンだとか言っているらしいな。あの野郎、ふざけやがって。百歩譲ってだ、オスプレイに言われるならわかるよ。だが、オカダ、お前にだけは言われたくねえ。本当に頭に来るよな、アイツら。あの2人はまとめて潰さなきゃ気がすまねえんだよ。1月4日は2021年の集大成を見せてやる。 1.4、1.5を勝ち抜いて、偽物と4代目のベルトは置いといて、このベルトを抱えてやるぜ」
新型コロナ感染も…七転び八起きだった2021年
「七転び八起きってやつだな。最終的に立ってりゃいいんだから。何度転んだって、何度潰されたって、立ち上がりゃいいんだから。その結果がこれだから」
鷹木は勝った試合よりも、負けた試合の方が心に残っているという。
「1月のNEVERの棚橋弘至戦(名古屋)とか、3月のオスプレイとの『NEW JAPAN CUP』決勝(仙台)、あと5月の『レスリングどんたく』のオスプレイとのタイトルマッチ(福岡)もそうだし、そういう負け、負けっていうのがすごく印象的なんだ。その負けがあったからこそ、浮くことができたんだろうなと思っている。でも特に印象的だったのは、意外かもしれないけど、9月のメットライフドームのEVIL戦かな」
新型コロナからの復帰戦をもっとも印象的な試合にあげた鷹木。実際にやってみるまでは、自分でも試合ができるかどうかわからない、という状態だったのだろう。