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《有馬記念》エフフォーリアと横山武史は“とにかく強かった”…苦境の若武者を救った一言「武史が一番上手いから、信じて乗ってこい」
text by
島田明宏Akihiro Shimada
photograph byKiichi Matsumoto
posted2021/12/27 12:10
今年の有馬記念を3歳にして制したエフフォーリアと横山武史
年度代表馬に最も近い馬
そうした経緯があったため、横山は勝利騎手インタビューを「みなさんご存知の通り、昨日のぼくの不甲斐ない騎乗によって――」と切り出し、最後に「すいませんでした」とまた深々と頭を下げた。
何度も「自分は未熟」と繰り返したが、どんなベテランも持っていないセンスと、瞬時に馬を反応させる技術など、素晴らしいものを持っている。
同じく才能豊かで、まだまだ伸びていくエフフォーリアと互いに高め合いながら、さらに大きなところを目指してほしい。
冒頭に記したように、これでエフフォーリアは、皐月賞、天皇賞・秋、有馬記念とGIを3勝した。ラヴズオンリーユーが、香港のクイーンエリザベス2世カップ、米国のブリーダーズカップフィリー&メアターフ、香港カップを勝ち、日本馬初の海外GI年間3勝を達成したが、ブリーダーズカップは別格としても、八大競走を3勝し、ダービーでも圧倒的1番人気に支持され鼻差の2着になるなど、ずっと主役を張りつづけたエフフォーリアのほうが、年度代表馬の座に近いように思われる。
なお、陣営によると、来年は国内に専念することになるようだ。
一年を象徴するレースに
3歳馬の有馬記念勝利は2018年のブラストワンピース以来3年ぶり20勝目。同年の天皇賞・秋と有馬記念を制したのは祖父シンボリクリスエス以来19年ぶり2頭目という快挙である。
2着はディープボンド、3着はクロノジェネシスという前走が凱旋門賞だった馬たち。4着はステラヴェローチェ、5着はタイトルホルダーという3歳馬。海外に遠征して耳目を集めた馬たちと、強い3歳勢が掲示板を占めるという、総決算のグランプリらしく、一年を象徴するレースとなった。
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