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大谷翔平の記者会見「質問レベルが低すぎ」論争で思い出す、引退の浅田真央に「トリプルアクセルに声をかけるなら?」の意外な結末
posted2021/12/10 17:04
text by
松原孝臣Takaomi Matsubara
photograph by
Hideki Sugiyama
少し時間が経った今も時折話題に上がったり、問い合わせの類がある出来事がある。
大谷翔平が帰国して開かれた記者会見だ。評判が芳しくなかったという。野球とは関係のない質問も飛び、また野球に関連していたとしても、大谷に直接かかわりのなさそうな質問も少なからずあったこと(例えば古巣とはいえ、北海道日本ハムファイターズ関連の質問が続いたり)。また、質問者が自身の意見や見解を語るなどしたため簡潔ではない質問も目に付いたこと。
MLBでの華々しい活躍があっての帰国であり、そして設けられた貴重な機会だった。その活躍を大谷本人がどう捉えているのか、何が活躍を生み出したのか、シーズンでのプレーも踏まえつつ、知りたい――なのにそこに行き着かなかったという不満が生まれ、質問のレベルへの批判が起こり、取材する側の間でも雑談であれ、なんであれ、語られる会見となったのだろう。
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質問として相手に投げかける内容や表現の仕方は、これまでも取り沙汰されることがあった。
引退の浅田真央に「トリプルアクセルに声をかけるとしたら…」
今回の件から連想して思い浮かべた1つは、浅田真央の引退記者会見だ。2017年4月のことだ。
質問と応答が続く中、記憶するところでは、このような質問が出た。
「トリプルアクセルに声をかけるとしたら、どんな言葉をかけたいですか」
この質問は、さまざまな意味で反響を呼んだと後から聞いた。面白がる人がいれば、批判的な声も少なからずあったという。フィギュアスケートの技を擬人化しての問いかけの是非、変化球が過ぎるのではといった疑問、質問者の意図をいぶかしむ、といったものだったそうだ。
金メダリスト最後の質問「覚えた日本語を披露してください」
もう1つ思い起こしたのは、かなり古くなるが、2001年、福岡で行われた水泳の世界選手権でのことだ。
当時、スーパースターと言われていたイアン・ソープという選手がいた。前年のシドニー五輪では金メダル3個をはじめ華々しい活躍を見せ、この世界選手権でも6個の金メダルを手にしていた。