Number ExBACK NUMBER
母はビーチバレーの日本女王、兄はトライアスロン全米王者…妹もレスリングで全米制覇!? 超サラブレッドが「まさかの競技」でプロ挑戦を目指すワケ
posted2026/07/07 11:00
現在、米NCAA1部のラマー大学でラインバッカーとして活躍する吉川大紀。母は日本女王、兄妹は全米王者というアスリート一家だ
text by

北川直樹Naoki Kitagawa
photograph by
Naoki Kitagawa
今年4月、ハワイ大学の松澤寛政が、アメリカンフットボールの最高峰であるNFLラスベガス・レイダースとドラフト外契約を結んだ。一方で、「日本人初のNFL選手」の誕生までにはまだいくつもの壁がある。なぜ、これまで日本人NFL選手は誕生しなかったのか。ある日本人選手が語ったその理由とは?《NumberWebインタビュー全3回の1回目/つづきを読む》
2026年4月25日。ハワイ大学の松澤寛政が、アメリカンフットボールの最高峰であるNFLラスベガス・レイダースとドラフト外契約を結んだ。このままカットされることなく秋の開幕ロースター入りを果たせば、「日本人初のNFL選手」が誕生することになる。
吉川大紀は、その一報を素直に喜んだ。
「悔しいという思いは全くなくて。日本人が契約したという事実を素直に喜びました。諦めることなんて絶対ないなって。自分もそこまで行けるように努力しなくちゃと思いました」
実は“特殊ケース”である松澤の契約
ADVERTISEMENT
その一方で、松澤のポジションであるキッカーは、アメフトの世界でもかなり特殊なものでもある。フィジカルコンタクトが少なく、求められる要素はキッキングのみという専門職だからだ。
普通の人がアメフトと聞いて想像するポジションでは、ここ十数年、NFLという舞台に近づいた日本人選手はいないと言っていい。
そんななかで吉川はいま、米国のNCAA1部のラマー大学(テキサス州)でラインバッカー(LB)として活躍している。
周知の通り「アメフトの本場」米国の大学でトップレベルであるNCAA1部のチームで選手として活躍できる日本人選手は決して多くはない。全米の高校でフットボールをプレーする選手を見ても、NCAA1部のチームまで進めるのは1%以下とされている。その狭き門をくぐり抜けた選手たちが、吉川の通う大学のフィールドには集まっているのだ。もちろん、その選手の多くが目指すのはNFLという最高峰の舞台だ。

