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プロ野球PRESSBACK NUMBER
「いつもちかくでみていました」“現役28年大ベテラン”つば九郎が選ぶ「53歳高津臣吾監督はここがすごい!」ベスト3《日本一のウラ話》
text by
佐藤春佳Haruka Sato
photograph byNanae Suzuki
posted2021/12/06 11:01
20年ぶりの日本一に輝いた東京ヤクルトスワローズ。現役28年の大ベテラン・つば九郎が見た「高津監督の凄さ」とは?
その1)「まほうの~ことだま」
「みーてぃんぐのないようがすごい! ちーむをまとめるときの、かんとくのことば。ひとつになろう! ぜったいだいじょうぶ! まさに、ことだま。せんしゅの、からだとこころがひとつになった。とりはだがたちました。とりだけに~」
リーグ優勝を目指しデッドヒートとなった終盤戦。9月7日、阪神との直接対決を前にしたミーティングで選手たちを鼓舞した「絶対大丈夫!」の言葉は、頂点へと走るチームとファンの“合言葉”になった。つば九郎はまた、7月に起きた阪神戦での走者の紛らわしい動きを巡る「サイン盗み騒動」や、9月13日の中日戦で審判の判定を巡る混乱など、チームが困難に突き当たるたびに、チームを鼓舞してまとめる高津監督の“言葉力”に感嘆していたという。
「おれがみんなをまもるから!って。かんとくがあつく せんとうにたつすがたに、せんしゅはみんな おれたちもやらないと!って。ちーむのしきが、ぐっとあがるしゅんかんを いつもちかくでみていました。ぎあがあがっていくかんじが、すごかった」
その2)「“め”と“みみ”」
「たかつかんとくは、しやがひろい。せんしゅのことを、とってもよくみています。たかはしくんや、おくがわくん。むりせず、だいじにだいじにつかいながらでも、ここぞのばめんで、しんらいしておくりだす。わかいせんしゅがそだったのは、かんとくの~みるめがすごいから」
今季のヤクルトは「育てながら勝つ」を実践してきた。プロ2年目の奥川恭伸は、開幕から「中10日」のローテーションでじっくり調整させながら、チームトップタイの9勝(4敗)を挙げた。日本シリーズの第2戦で完封勝利を挙げた左腕の高橋奎二は、高津監督が二軍監督時代から手塩にかけて育ててきた選手だ。
「つばくろうのことも、よくみている。“きょうのひとこと”も“きょうはむりやりだな”とか“きょうはおもしろかった”とか、ぼそっと。しあいまえのせんきょくにも、だめだしをくれたり、きょうはいいな~とか。はまると、にっこりしているかんじが~たまらない~!」