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《特別グラビア》水着写真集で批判されても…“美容師”ファイター菅原美優21歳が語るチャンピオンの覚悟「誰に何を言われても頑張る」
text by
橋本宗洋Norihiro Hashimoto
photograph byNaoko Tachibana
posted2021/11/19 11:05
菅原美優1st写真集『きゅんです』より
「あの頃のK-1、Krushをまた体感したい」
親の影響で格闘技が好きになったのは小学校低学年の頃だ。魔裟斗の全盛期、引退試合も見に行った。日本武道館大会のグッズ売り場が屋外だったこともよく覚えている。
「魔裟斗さんのグッズはすぐ売り切れちゃうんで、ダッシュで並ぶんですよ。武道館の時はお母さんに魔裟斗さんの列に並んでもらって、私はブアカーオの売り場に行きました。会場は一番上まで埋まっていて、私も上から双眼鏡で見てました。客席がリングを包み込むような感覚で、凄く盛り上がりましたね。
Krushも初期から見てます。読書は苦手なんですけど、パンフレットを読み込んで選手のデータを暗記してました。山本優弥さん、山本真弘さん、山本元気さんがいて“山本っていう名前の人は強いんだな”と子供心に思ってましたね(笑)。あの頃のKrushは毎回、後楽園が満員。会場が揺れるくらいの熱気があって。
選手としてもファンとしても、あの頃のK-1、Krushをまた体感したいんです。今はコロナで客席数が制限されてるじゃないですか。私がチャンピオンになったのもコロナ禍で、全部埋まってない、声援禁止の大会でした。
これからどれだけ全盛期に近づけるか。そのために試合以外の役目もあるなら、私はやっていきたいです」
「自分だからできる」という確信を持って挑むMIO戦
前回のMIO戦は「自分で見返してもイライラする内容」だった。
「いける(攻撃できる)場面がたくさんあったのにいけなかった。出せる技がたくさんあったのに出せなかった。MIOさんのほうが距離感で上だったのもあるんですけど、気持ちの部分も大きかったかなと。私の甘えじゃないですけど。チャンピオンは私でも、キャリアではMIOさんのほうが上。あそこまで実績が違う選手と闘うのは初めてで、相手を必要以上に上に見てしまった」
だが今はそうではない。チャンピオンだからというだけではなく、K-1、Krushのために自分だからできることがあると確信している。その分だけ、菅原は強くなっている。前回とは違う様相の試合になるはずだ。
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