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高3では指名漏れ「4年後にプロに…」→大学で150キロ超え!《ドラフト上位候補》関西を代表する右腕2人の共通点とは?
posted2021/10/07 17:02
text by
沢井史Fumi Sawai
photograph by
Fumi Sawai
関西の大学生投手で今秋のドラフト上位候補に挙がる北山亘基(京産大)と翁田大勢(関西国際大)には、ふたつの共通点がある。
まずは大学4年になってストレートは150キロ以上の最速をマークしたこと(北山は153キロ、翁田は157キロ)。
もうひとつは高校3年時にプロ志望届を提出するも、いずれも指名されなかったことだ。
エースとして甲子園に出場した北山
北山は高校時代、京都成章のエースとして3年夏の甲子園に出場している。しなやかな腕の振りから最速142キロのストレートを投げ込む府内屈指の本格派右腕として評判を呼んだ。甲子園では初戦で神村学園にサヨナラ負けを喫したものの、11奪三振と好投を見せ、目標にしてきたプロ志望届を提出した。
だが、北山は当時をこう振り返る。
「プロへ行くことはずっと目標でしたが、高校の時は、志望届を提出した後に自分はそこまで体ができていた訳ではないし、正直(指名されるのは)厳しいかなと思っていたんです。もしかしたら……(指名はない)という覚悟はありました」
後で聞くとNPB球団から届く調査書は全く来ていなかったという。だが、悔しいというよりも、この結果を冷静に受け止めた。今の自分では実力不足だったのだと。
「大学で4年間、成長して4年後に絶対にプロに行こうと思いました。そのためには1年生から活躍してアピールしないといけない。高校野球が終わっても練習は絶対に休んではいけないと、ほぼ毎日行っていました」
大学で通用する土台作りのためにトレーニングなどを重ね、京産大に入学すると1年春からベンチ入りを果たし、リーグ戦初登板も経験した。当時は主にリリーフが多く、志望の先発要員ではなかったが、与えられたマウンドで腕を振り続けた。2年春には投手陣の柱の一角を担うようになり、初勝利もマーク。2年秋は8試合55イニングを投げ、防御率は1.80とエースとして頭角を現し始めた。