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「タケフサ・クボ」のアナウンスにレアル本拠地は期待の拍手…負傷も久保建英とライバルが見せたハイクオリティ〈激写〉
text by
中島大介Daisuke Nakashima
photograph byDaisuke Nakashima
posted2021/09/28 17:02
マドリー戦で負傷交代になったものの、得点に絡んだ久保建英
ベンゼマとの接触シーン直後に痛そうな表情を
最終ラインで久保がボールをカット、そのまま持ち運びます。パスを奪われたベンゼマが必死に追いかけ、ボールを奪い返しにきたところで、接触がありました。激しい接触には見えませんでしたが……その直後から、久保は右膝に痛みを感じているようでした。
マジョルカのゴールから4分後、あっさりとアセンシオにこの日2ゴール目を奪われ点差を開かれます。同点に追いつこうとするタイミングでの失点に、久保は天を見上げて大きく息をつきました。
前半終了間際、久保からのクロスをホッペとナチョが競り合います。遅れたナチョの頭がホッペの頭部に入ります。試合はそのまま続きますが、クルトワが心配して試合を止めさせました。その間にも、久保とイ・カンインがコミュニケーションを取っています。
ビニシウス、アセンシオらが貫禄のプレー
マドリーに目を移すと……何かとドリブル突破が注目されるビニシウスですが、DFからの激しいチャージにもしっかりボールを収め、中の動き出しを作るようなプレーもこの日は見受けられました。
前半終了とともにピッチを後にした久保ですが、ベンゼマとの接触後も激しくプレーを続けていました。それだけに負傷の状態が気がかりですが……。
ハーフタイムにもピッチコンディションを整備します。後半もマドリーの攻勢が続きました。
後半に入ってからはマドリーの強さが目立つ展開となりました。開始から5分、サイドからのパスをベンゼマが流し込みますが、VARによって取り消されます。
この日ハットトリックのアセンシオと、ゴール・アシスト両面でチームに貢献する、絶好調のビニシウス。
ウルグアイ代表バルベルデの突破、マジョルカ守備陣の激しいマークに倒されながらもゴールを狙うロドリゴ。ベンゼマのお膳立てからゴールを挙げるアセンシオと、CLが控える過密日程の中でそれぞれが力を見せつけました。
意図的かどうか分かりませんでしたが、最終ラインからのロングボールに対して、ベンゼマが2人の屈強なDFに挟まれた状態で背中でコントロール。そのままゴールに流し込んで5-1。その直後、お役御免でスタンディングオベーションの中ピッチを後にしました。
DFライン裏に出されたボールが簡単にビニシウスに繋がります。6点目のイスコのゴールをアシスト。今季5ゴールという結果を出しているので、無理にシュートにいかずパスを選択するなど、良さを引き出しています。ペナルティエリア内でもボールをコントロールしつつ余裕を見せていたのが印象的でした。
最後までマドリーの猛攻は続き、途中出場のヨビッチもゴールを狙い、マジョルカはなんとか体を張って守るという状態でした。結局、6-1で大勝したマドリー。他の選手がロッカーに戻る中、守護神のクルトワはグラウンドを1周してファンに感謝を伝えていました。