リーガ・エスパニョーラ最前線BACK NUMBER
リーガ昇格組だが“降格候補”ラージョの39歳指揮官は《新たな名将》となるか「監督は誤りを犯しながら学んでいく」
text by
横井伸幸Nobuyuki Yokoi
photograph byGetty Images
posted2021/09/12 17:01
昇格組だが戦力的には“降格候補”のリージョ。39歳のイラオラ監督に要注目だ
任務を全うし、ラージョとの契約期間を終えようとしていたイラオラの前にはウエスカを始めとする数クラブがオファーを手に列をなしていた。しかし、2年ぶりの1部にどう臨むのかラージョの考えを聞いた彼は、契約延長に同意した。
ラージョと一緒に1部に挑むことを選んだのだ。
「一方的な試合にならないように試みる」
とはいえ2部と比べ、1部では予算の多寡が勝敗に大きな影響を及ぼす。つまり試合が始まる前からラージョは不利な状況に置かれているのだ。イラオラにとっては、短い監督生活のなかで最も厳しいシーズンになるのは間違いない。
「昨季のラージョはボール保持率でトップだったが、今季は自陣へ押し込められるだろう。でも、一方的な試合にはならないように試みる。簡単にはいかないだろうが、僕自身は以前から楽しみにしていた。監督として僕は成長する。第1節はセビージャのロペテギが相手で、第2節はR・ソシエダのイマノルが相手……。どの試合も素晴らしい挑戦だ」
ファルカオの加入もあってラージョの注目度は高まっている。連敗スタートとなったが、第3節ではグラナダを相手に4-0の快勝を収め、11日の第4節レバンテ戦でもアウェーで1-1のドローで勝ち点1を確保した。
監督イラオラの1部初年。観る側にとっても楽しみである。