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後輩から「まだ代表で戦って欲しい」…現役続行決断の入江陵介が感じた「必要とされる嬉しさ」<目標は5月の世界選手権>

posted2021/09/12 11:01

 
後輩から「まだ代表で戦って欲しい」…現役続行決断の入江陵介が感じた「必要とされる嬉しさ」<目標は5月の世界選手権><Number Web> photograph by Naoya Sanuki/JMPA

今大会、日本競泳陣の最年長だった入江。メドレーリレー決勝前に武良(左)らに言葉をかけるなど、競泳陣を泳ぎ以外でも支えた

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松原孝臣

松原孝臣Takaomi Matsubara

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 オリンピックは選手にとって、進退を考える区切りとなる。東京五輪をもって競技から退くことを表明した選手たちがいる一方、現役続行を決めた選手たちもいる。

 先月、現役続行を表明した競泳の入江陵介もそのひとりだ。来年5月、福岡で開催される世界選手権へ向けて続けていくという。

 8月中旬、自身のSNSで綴っている。

「東京五輪が終わった後は引退することも考えました。ゆっくりする時間を過ごしていく中で、好きなだけ寝ても、好きな物を好きなだけ食べても、好きな人とどれだけ過ごしても何かまだ心の中に足りない物がありました。それは自分にとって水泳だったのかも知れません」

 また、こうも記している。

「東京五輪の結果、また現在31歳ということもあり、周りからは引退する事が当たり前に見られていたと思います」

 大会では、100mと200m背泳ぎ、4×100mメドレーリレーの3種目に出場した。最後のレースであったメドレーリレー決勝のあと、今後について尋ねられ、「複雑で、やめるのか続けるのか、どっちにでも揺れる心境」と答えている。

 大会で競泳日本選手団の主将を務めた入江は31歳と、競泳では十分にベテランの域に達している。オリンピックは4度目の出場だった。2012年のロンドンでは銀2、銅1と計3つのメダルを獲得したが、2016年リオデジャネイロではメダルに手が届かないなど、自身は寄せられる期待に応えられていないという思いも抱いていた。年齢を重ねるにつれ、周囲から向けられる目線は意識していただろう。

五輪4大会目の感慨

 迎えた東京五輪では、苦しみと喜びがあった。

 最初の出場種目となった100m背泳ぎは、不本意な泳ぎに終わった。予選5位で迎えた準決勝は、予選よりもタイムを落として9位タイ。わずかなところで決勝に進めなかった。

「申し訳ない気持ちです。情けない」

 競泳がスタートした初日の男子400m個人メドレーで瀬戸大也が予選9位で決勝に届かず、その後の男子200m自由形では松元克央が予選17位で準決勝進出の16位以内に入れないなどあと一歩のところで有力視されていた選手がレースを終えていた。

「日本チームは9番とかが多い中、自分もそういう結果になってしまったことに、キャプテンとしてすごく情けないなと思っています」

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