オリンピックPRESSBACK NUMBER
じつは…10000m新谷仁美はスパイクすら履けない状態だった<3月のTBSオールスター感謝祭で見せた素晴らしいタイム>
posted2021/08/06 20:01
text by
林田順子Junko Hayashida
photograph by
Takeshi Nishimoto
森岡 こちらが新谷の2020年の記録です。
<2020年>
1月12日 全国都道府県対抗女子駅伝 9区10km 30分57秒
1月19日 ヒューストンハーフマラソン 66分38秒(★日本新記録)
1月26日 大阪国際女子マラソン ペースメーカー 12km 39分42秒
2月6日 メルボルンクラシック 5000m 15分15秒41
2月23日 Sir Graeme Douglas International 5000m 15分07秒02
7月15日 ホクレンディスタンスチャレンジ網走 1500m 4分20秒14
7月23日 東京選手権 1500m予選 4分21秒95
7月24日 東京選手権 1500m決勝 4分21秒77
9月18日 全日本実業団 10000m DNS
9月20日 全日本実業団 5000m 14分55秒83
10月18日 全日本実業団女子駅伝予選 3区10.7km 32分43秒
11月22日 全日本実業団女子駅伝 3区10.9km 33分20秒
12月4日 日本選手権 10000m 30分20秒44(★日本新記録)
12月6日 日体大記録会 5000m DNS
森岡 都道府県対抗駅伝で前年よりもタイムが上がって、この頃からどのぐらいで走るのかなと興味を持って見ていました。
西本 前年10月にモデルチェンジをして、わずか3カ月ほどで、福士加代子がもっていた9区の区間記録を更新。そして狙っていたヒューストンハーフの日本記録を更新しました。
森岡 この頃に横田とやり取りしていて。当初横田はヒューストンハーフはイーブンペースで考えていたのですが、過去の日本記録のラップタイムも送って、ハーフはもっと最初に飛ばさないと記録が出ないとアドバイスしました。ヒューストンが終わった後には、横田が「こんな練習してます」とメニューを送ってきて「森岡さんだったらどんな練習をさせます?」とか言って(笑)。
ジョグもやらないほど、全然走らなかった
西本 実は、このヒューストンの後、横田陣営は海外遠征をしますが、一番狙っていたレースは、エマ・コバーン(アメリカ)がペースメーカーを務める3月のスタンフォード招待でした。ここで10000m日本記録を更新して、東京五輪出場というプランを組んでいたんです。ところが新型コロナで全て吹っ飛んだ。ここで新谷さんはスパッと走ることを辞めてしまうんです。
森岡 潜伏期間に突入ですね(笑)。