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賞金アップも厳しい制限に不満が続出…松山英樹を含む17名が欠場の全英オープン、注目は“渦中”のあの人?
posted2021/07/15 06:01
text by
舩越園子Sonoko Funakoshi
photograph by
Getty Images
いよいよ今週は全英オープン。昨年大会はコロナ禍で中止されたため、2年ぶりの開催となる今年は「待望の全英オープン」と言いたいところだが、そうも言い切れない複雑な事情も実はある。
今年の大会の舞台は、ロンドンから車で2時間ほど南下したサンドイッチの街にあるロイヤル・セントジョージズだ。
2年ぶりの開催ゆえに盛り上げようということなのだろう。大会主催者であるR&Aは2019年大会より賞金額をさらにアップさせ、優勝賞金200万ドル、賞金総額1150万ドルを用意して、世界のトッププレーヤーたちを迎えようとしている。
しかし、依然としてコロナ禍にあり、しかも東京五輪を2週間後に控えていることから、R&Aは感染防止のために選手やキャディ、関係者に厳しい制限・制約を強いており、「ホテルの部屋のシェアは禁止」「1軒の家で滞在できるのは4名まで」「レストランやパブへは出入り禁止」といった対策が「あまりにも厳しすぎる」と不満の声が続出。
2019年大会覇者のシェーン・ローリーは「ディフェンディング・チャンピオンでなければ、欠場を考えるほどだ」と顔をしかめた。
実際、欠場を表明した選手が続出した。
米国人のケビン・ナは出入国や移動に伴う厳しい規制を理由に欠場。韓国出身のイム・ソンジェとキム・シウは「五輪に照準を合わせたい」という理由で欠場。マシュー・ウルフやダニー・リーは理由を明かさないまま欠場。
そして日本の期待を担う松山英樹、全英チャンプでもあるザック・ジョンソンは、どちらもコロナ陽性で欠場。濃厚接触が認められたバッバ・ワトソンも欠場となり、開幕前の欠場者は7月15日時点で17名を数える異常事態を迎えている。