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「暑い日も寒い日も生理を止めることは…」 サッカー下山田志帆が“ジェンダー視点のボクサーパンツ”を開発した経緯とは
text by
中﨑史菜Nakazaki Fumina
photograph byShigeki Yamamoto
posted2021/04/29 17:01
ドイツから帰国後、サッカー選手と両立して経営者にもなった下山田志帆
下山田:1893年創業の繊維商社である『株式会社ヤギ』さんと一緒に開発に乗り出しました。ヤギさんのプロジェクトメンバーは3名とも男性。5人で膝を付き合わせて吸収型ボクサーパンツを開発している姿は、非常に珍しい光景だったと思います(笑)。
6回の試作を重ね、内山と自分が本当にかっこいいと思えるボクサーパンツができました。生理は月に1回しか来ないから、試作品ができてもなかなか試着ができないこともあって、時間がかかっちゃったんですけどね。
大手百貨店へと商談に行ったとき……
――ブランドの見せ方がすごくかっこいいと思ったんだけど、ブランドデザインは内山さんと下山田、どちらが担当してるの?
下山田:2人で決めてます。内山とは感性がすごく合うから、かっこいいものとかっこ悪いものの意見がすごく合うんですよ。
大手百貨店に商談に行ったときに、バイヤーさんが「スライド資料の雰囲気と、あなたたち2人の洋服からブランドコンセプトがしっかり伝わる。統一性がある」って言われたことがあって、とても嬉しかった。逆に言えば、本当に自分たちが普段かっこいいと思って選択しているものを「OPT」に詰め込んだとも言えますね。
――クラウドファンディングの支援者を見ていると、知り合い以外からの支援も多いよね。
下山田:「ボクサーパンツ派の子供に買いました」という親御さんや、なかなかトイレに行く時間がない看護師さんが支援してくださったことで、そういうターゲットもいたんだ!と気づかされました。自分たち以上に困っている人もいるんだということに気づきましたね。
――Reboltの次のステップは?