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「暑い日も寒い日も生理を止めることは…」 サッカー下山田志帆が“ジェンダー視点のボクサーパンツ”を開発した経緯とは
posted2021/04/29 17:01
text by
中﨑史菜Nakazaki Fumina
photograph by
Shigeki Yamamoto
2019年春、Twitterでこんなカミングアウトが話題になった。
「女子サッカー選手やってます。そして、彼女がいます。」
ドイツのサッカーチーム・SVメッペンでプロサッカー選手として活躍していた下山田志帆選手から依頼を受け、セクシャリティをカミングアウトするための記事「下山田志帆のカミングアウト」(https://note.com/stepppppy/n/naa6d534a3836)を執筆してから早2年が経った。このTwitterでのつぶやきは多くの人に拡散され、記事は2年経った今でもよく読まれている。
本記事は、下山田選手がカミングアウトしてからの2年間を聞いた"続編"である。
ドイツから帰国後、経営者としての顔も
下山田志帆選手は1994年生まれの26歳。小学校でサッカーを始め、十文字高校在籍時には全国高校選手権で3位に入り、慶應義塾大学在籍時にはユニバーシアードの日本代表候補に選ばれた。
大学卒業後はドイツに渡り、SVメッペンでプロサッカー選手としてプレー。2019年に帰国し、現在はなでしこリーグ1部のスフィーダ世田谷FCに所属している。さらに、サッカーの傍ら株式会社Reboltを立ち上げ、ジェンダー問題解決に向けて活動している経営者の顔も持つ。今月、吸収型ボクサーパンツ「OPT」というReboltのプロダクトも完成。"「女性らしさ」「男性らしさ」ではなく自分にあった選択肢を"というプロダクトに込められた想いを、一人でも多くの人に知ってもらいたいとクラウドファンディングでの予約販売を開始した。
この2年間で、下山田選手はどんなことを考え、どんなことに取り組んできたのだろう。
※筆者は大学時代サッカー部で一緒にプレーしていた元チームメイトである。取材者であると同時に1人の友人として、話を聞いた。
女子サッカーの価値を上げるために
――まずは株式会社Reboltの初プロダクト、アスリート発の吸収型ボクサーパンツ「OPT」の開発お疲れ様でした。そして、クラウドファンディングの好調な滑り出しもおめでとう!