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サッカーだけじゃない…国民的マンガ『#名探偵コナン』が“スポーツ愛に溢れている”と言える「4つのポイント」 

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松尾奈々絵(マンガナイト)

松尾奈々絵(マンガナイト)Nanae Matsuo

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photograph byJIJI PRESS

posted2021/04/16 17:00

サッカーだけじゃない…国民的マンガ『#名探偵コナン』が“スポーツ愛に溢れている”と言える「4つのポイント」<Number Web> photograph by JIJI PRESS

本日より公開が始まる、映画「名探偵コナン 緋色の弾丸」も事件の舞台は“スポーツの祭典”だ

その3)テニスのルールを駆使した事件も

 71巻から始まるロンドン編は、イギリスでの新一と毛利蘭のやりとりから、ファンの間でも人気のエピソードの一つだが、テニスの四大国際大会の一つであるウィンブルドンが事件の舞台となる。作中には、ウィンブルドンセンターコートや、スクリーン観戦ができる「マレー・マウント」ことアオランギ広場などが登場する。

 とあることからコナンは、プロテニスプレイヤーのミネルバの弟であるアポロという少年から、ある男に「誰かの運命を分ける」という暗号が書かれた紙を渡されたと聞く。ロンドン市内の地図や観光名所、シャーロックホームズの謎を解き、事件が起きる場所が「ウィンブルドン選手権の決勝」であることを突き止め、ミネルバからの"help"サーブを解読し、事件を未然に防ぐことに成功する。

 ロンドンというホームズファンの新一にとっての特別な場所で、ウィンブルドンでの事件を解決してからの、テニスのスコア「0(ラブ)」を使ったメッセージなど(ここはぜひ本編で見てほしい!)まで、読み応えのあるエピソードだった。

その4)空手に剣道…登場人物たちの「身体能力の高さ」

 『名探偵コナン』におけるスポーツの描かれ方は“舞台”だけに限らない。個性豊かな登場人物の身体能力も凄まじい。

 ときに一本背負いで犯人を追い詰める毛利小五郎をはじめ、「大阪府警の人間を1人で全員倒した」という噂が広まっていたほど剣道が強い服部平次、截拳道(ジークンドー)と呼ばれるブルース・リーが考案した打撃・投げ・極めなどの全局面で戦うことを想定した総合技術体系を使う赤井秀一と世良真純。さらには、日本国内の高校生選手権大会を含む空手の全世界公式戦で400戦連勝無敗という常人離れした経歴を持つのが、毛利蘭の親友・鈴木園子の恋人として描かれている京極真である。

 何より読者を魅了し続けるのは毛利蘭だろう。踵で顎を蹴り上げ、みぞおちに連打、膝から崩れ落ちた犯人の顔を蹴り上げる。胴回し回転蹴りを決めるなど、関東大会優勝(劇場版『水平線上の陰謀』より)の器には収まらないと思われるほどだ。エピソードの中で、蘭の力によって助かる人も多い。

スポーツへの愛情・リスペクトに溢れている

 作者のスポーツへの関心やリスペクト、愛情があるからこそ、どのスポーツを舞台・背景としたストーリーも名エピソードとなっているのだろう。スポーツ好きの作者が描くからこそ、単なる舞台装置としてではなく、スポーツが物語に厚みを与えるものになっている。

 ぜひ『名探偵コナン』に描かれるスポーツにも注目して読んでみてほしい。

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