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ホークスに何が? 5連敗&パ最下位“チーム打率.216”…小久保・新ヘッド「1日1000スイング」「2部練」の成果は出るか 

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田尻耕太郎

田尻耕太郎Kotaro Tajiri

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posted2021/04/07 17:02

ホークスに何が? 5連敗&パ最下位“チーム打率.216”…小久保・新ヘッド「1日1000スイング」「2部練」の成果は出るか<Number Web> photograph by KYODO

ソフトバンク宮崎キャンプで。小久保ヘッドコーチ(左)から指導を受け、笑顔を見せる周東佑京

 もしかしたら若手たちはバテてしまったのではないかと邪推してしまうが、結局は数カ月で結果を示せるほど甘い世界ではないということが改めて証明された形となった。

 また、ここまでの戦いを見ると主力も含めた打線全体が苦戦しているように見える。

 開幕4連勝スタートをきったのも束の間、あれよあれよという間の5連敗で開幕3カードを終えたところで借金を抱えることに。この時点での「チーム打率.216」はパ・リーグ最下位である。

打撃練習、新導入の「木製台」とは?

 そんな最中だが、じつは開幕直前から練習で新たに導入されたことがある。フリー打撃の際に打撃投手たちが、木製の傾斜台の上から投球するようになったのだ。

 以前から取り入れている球団はいくつかあったようで、小久保ヘッドがチームに提案。マウンドから打席までロープを引っ張って、台の高さや傾斜の角度を測って1月末に発注して開幕前にやっと届いたという。大きな台だが、開幕後は遠征地にも持っていき使用しているとのことだ。

 目的はもちろん、打者が普段からより実戦に近いボールを打つため。思わぬ利点として小久保ヘッドは「打撃投手のストライク率も上がった」と喜んでいたが、一方で「打者は最初戸惑ったみたい。威圧感があると言っていた」とも話していた。

 その微妙な違いが開幕からの成績に影響しているのかも……、いや、それも邪推だ。

 正直、小久保イズムに即効性は望めない。だが、とてつもない爆発力を秘めた方法論だ。この考え方に基づいてやり抜いた先には、球界を代表するスター選手が誕生するのではないか。

 今年のホークスには、そんな期待を抱いている。

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