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奥川恭伸はヤクルトの田中将大になれるか? “どれだけホームランを打たれても”ファンが温かく見守るべき理由 

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佐藤春佳

佐藤春佳Haruka Sato

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photograph byKyodo News

posted2021/03/30 11:02

奥川恭伸はヤクルトの田中将大になれるか? “どれだけホームランを打たれても”ファンが温かく見守るべき理由<Number Web> photograph by Kyodo News

28日の試合で先発したヤクルトの奥川恭伸。2年連続最下位のチームを支えるエースへの道をゆく

ヤクルトファンの「宿命」となるのは

 高津監督も今季は目の前の「勝利」を追い求めながら、一方で黄金右腕の長所を伸ばして大きく「育てる」という大命題に取り組むことになる。2年連続最下位からのチーム再建は急務だけに、ある意味、楽天の黎明期の指揮官だった師匠よりも難しい仕事になるかもしれない。

 そしてヤクルトファンの「宿命」となるのが、久々に現れた甲子園のスター投手を温かい親心で見守ることだ。12球団で最もホームランが出やすい神宮球場を本拠地にする以上、奥川が何本被弾しようとむしろ泰然と受け流し、成長を楽しむ度量が必要だろう。

 もっとも、その大らかなファン気質においてはもはや折り紙付きか。今や主砲となった村上宗隆は、プロ2年目に36本塁打の一方でセ・リーグ記録となるシーズン184三振を喫している。開幕は3連敗スタート。懸案の投手陣には早くも不安が漂うが、忍耐の先には若き才能の開花という極上の喜びが待っている。

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