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キング・ペレの息子が麻薬売買組織にハメられた? 代理人も頭を悩ます有名選手の“転落人生”、その要因とは

posted2021/03/16 17:02

 
キング・ペレの息子が麻薬売買組織にハメられた? 代理人も頭を悩ます有名選手の“転落人生”、その要因とは<Number Web> photograph by AP/AFLO

1977年頃のペレと息子のエジーニョ

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沢田啓明

沢田啓明Hiroaki Sawada

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フットボール王国で知られるブラジル。しかし有名選手や親族の中には犯罪やトラブルに人物もいる。そんな彼らが抱える闇の背景を、ブラジルという国の文化とともに記してもらった(全2回/ブラジルサッカー凶悪犯罪編を読む)

 フットボールの王様ペレは、1966年、25歳のとき最初の結婚をして一男二女をもうけた。1982年に離婚し、1994年に再婚して女の双子に恵まれたが、2008年に離婚。2016年に日系三世の女性と三度目の結婚をしている。婚外子も2人おり、合計すると7人の子(一男六女)がいる。

 唯一の息子が、エジソン・ショウビ・ナシメント、通称エジーニョ。父ペレのフルネームはエジソン・アランテス・ド・ナシメントで、同じファーストネームを授けられた。目と口が父親と良く似ており、声はそっくりだ。

GKで父と同じサントスの下部組織チームに加入

 ブラジル生まれだが、1975年にペレのニューヨーク・コスモス移籍に伴って5歳からニューヨークで生活した。1978年に両親が別居すると、以後は母親と一緒に暮らした。

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 少年時代は野球とバスケットボールに親しみ、フットボールとはほとんど縁がなかった。しかし、高校の夏休みにブラジルへ一時帰国した際、父親の口利きでサントスの下部組織の練習に参加。GKの指導を受けた。高校卒業後には、アタッカーとGKという正反対のポジションではあるが父親と同じフットボールの道を歩むことを決意し、サントスのU-20に加わった。

 身長178cmで、172cmの父親より背が高いとはいえ、GKとしては非常に小柄だ。しかし、驚異的なジャンプ力でハンディをカバーし、的確なポジショニングと優れたキャッチング技術を身に付けた。

 1990年、19歳でデビュー。翌年、出場機会を求めて小クラブへ移籍し、その4年後にはサントスへ復帰。今度はレギュラーとなり、翌年はブラジルリーグで準優勝した。サントスには1998年まで4年間在籍したが、出場機会が減少したため小クラブへ移籍。その翌年、29歳の若さで現役を退いた。

【次ページ】 麻薬売買の関与とマネーロンダリング容疑で逮捕

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