大栄翔　もっと突き押しの安定感を出したいです。勝った相撲でも、星を拾ったところもあるので、徹底してもっと自分の相撲を厳しくしていかないといけないなと思いました。

――解説でおなじみの北の富士さんが、大栄翔関は八角理事長（元横綱・北勝海）の相撲を真似したらいいんじゃないかとおっしゃっていましたが、いかがですか。

大栄翔　ずっと前から「（相撲スタイルが）似ている」と言われているので、本当に光栄なことだと思って、理事長の現役のときの動画を見て研究させてもらっています。特に、横綱まで上がっていく過程のときの相撲が、回転とスピードのある突きで、こういう突き押しが理想だなと思って見ています。

――八角理事長は、突き押しの質の高さはもちろんですが、組んだときも、前みつを取って拝むように出ていくスタイルで取っていました。そういった、組んだときの対策というのはどうお考えですか。

大栄翔　横綱の絶対条件ともいわれていますが、理事長のように、組んでも取れるのは本当にすごい技術だと思います。自分はそんな技術もないですし、親方からも「突き押し一本」といわれているので、捕まってしまったときの対策を考えるというよりは、そもそもまわしを取らせない対策のほうをやっています。

――捕まらないためにも、やっぱり突き押しを極めることが大事なんですね。

大栄翔　そうですね。それができるなと自信になった場所だったと思います。

地元（埼玉県朝霞市）のアピールポイントは……

――優勝されて、周りのいろんな方々から連絡があったようですが、生活に変わったことはありますか。

埼玉県朝霞市役所で開かれた初場所千秋楽のパブリックビューイングで、大栄翔の初優勝を喜ぶ人たち　©KYODO

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大栄翔　いえ、特にいままで通りです。小中学校の友達など、いろんな人から「おめでとう」と言っていただいていることも、地元（埼玉県朝霞市）が盛り上がったことも本当にありがたくて。たくさんの反響があったことは、素直にうれしいです。

――この際だから、この場を借りて地元アピールしておきますか？

大栄翔　そうですね、朝霞……うーん……まぁ、住みやすいッス。

――東京からも近いし……って、それだけですか（笑）。

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