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センバツで見逃せない「5人のドラフト目玉候補」は? イチオシは“和歌山の怪腕”&東京の“独特サイドハンド”も 

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安倍昌彦

安倍昌彦Masahiko Abe

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photograph bySankei Shimbun

posted2021/01/30 11:05

センバツで見逃せない「5人のドラフト目玉候補」は? イチオシは“和歌山の怪腕”&東京の“独特サイドハンド”も<Number Web> photograph by Sankei Shimbun

センバツに出場が決まった東海大菅生高の本田峻也投手。ドラフト候補としても注目したい

(5)「独特すぎる投球フォーム」本田峻也投手(東海大菅生)

 こういうフォームで投げられる左腕がいるんだ……東海大菅生・本田峻也(179cm74cm・左投左打)のピッチングからは、勉強させられることがいくつもあった。  

 右足を上げると打者に背中を向けたまま、2足分かそれ以上インステップして……つまり、一塁側のダグアウトに向かって投げるような姿勢から、それでもちゃんとクロスファイアーの球道を作ってくる。

 それだけじゃない。右打者には外からのスライダーでカウントがとれるし、左打者にはやはり外角に大きなカーブの軌道も描く。独特のフォームが「本田スタイル」として、ピシッと身についている。

 驚いたのは、昨秋の都大会決勝だ。前日の準決勝で先発、87球投げた翌日の連投なのに、立ち上がりからフォームに崩れがない。踏み込んだ右足の位置にも、フォームのボディバランスにもブレがない。日大三打線を7回1安打1失点に抑えてしまった。

 スリムなユニフォーム姿と、「一般論」からいえば変則的な投球フォーム。体に負担がかかりやすく、連投はきつそうなタイプだ。やはり、彼の「投」は本田スタイルとして完成されているようだった。

 150キロとか、ものすごいボールは投げないかもしれないが、「打ちにくい」という要素も、間違いなく「アウト」につながる。

 アウトを重ねていくのが「投手」の仕事だとすれば、こんなにすごい武器を持った投手もなかなかいない。

 立派なプロの素材として、このセンバツでどれだけ全国の強打者、巧打者たちの手を焼かせるのか……それも、私のセンバツの大きな楽しみの1つになっている。

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