パク・チソンとの比較はどうなってる？

　こうなると、かのパク・チソンの評価との比較はどうなってくる？　そんなことも考えるが……ちなみに前述の調査では引退したパクがいまだに8位に入っている。 韓国スポーツ専門メディアのサッカー担当記者にそこのところを聞いてみた。

「だいぶ近づいているけど、まだまだパク・チソンのほうが上でしょう。代表での実績に少し差がある。朴のほうは、02年大会でそれまでW杯で勝てなかった韓国代表の歴史を変え、06年大会ではフランス戦で引き分けに持ち込むゴール、2010年大会では再びベスト16に入っていますから。マンUでは完全な主軸ではありませんでしたが、それでもクラブの伝統があり、そこを評価する人が多いですね」

　ただし、ソンは自身の活躍によりクラブのステイタスを引き上げているという点もあり、これがこの先どう評価されていくだろうか。いっぽうでプレミアでのリーグ通算100ゴールにもあと1に近づいている。

「BTSが有名です。僕も彼らのファン」

　ただし、本人はこういう話を毛嫌いするだろう。今回の受賞後も「大韓民国国民とともにこの賞を享受できて嬉しい」と高尚なコメントを残しており、特別視されることを望まない。クリスマスの時期に英「スカイスポーツ」の公式YouTubeがアップした動画でのインタビュー内容からもそれは分かる。

――韓国で一番の有名人なのですか？

「違いますよ。僕がプレミアリーグでプレーしているから、そう見えるんじゃないかと思います。韓国には僕でなくとも有名な人は多いです。特にBTSが有名ですよ。僕も彼らのファンですから」

　また、ジョゼ・モウリーニョ監督については「初めてトットナムに来ると聞いたとき、信じられなかった。それほどに信じられない結果を出してきた指導者だと思っている」とした。

　2021年は日韓サッカーシーンにとってどんな1年になるだろうか。ウィルスが少しでも収まり、もっともっと、“戦える”世界であればいいのだが。