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朝日杯FS優勝“怪物の仔”グレナディアガーズの凄みと1番人気3着・福永祐一の「選択ミス」とは 

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島田明宏

島田明宏Akihiro Shimada

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posted2020/12/21 11:30

朝日杯FS優勝“怪物の仔”グレナディアガーズの凄みと1番人気3着・福永祐一の「選択ミス」とは<Number Web> photograph by Photostud

ステラヴェローチェを抑え、7番人気の良血馬、グレナディアガーズが朝日杯FSを制した

「性格の難しさはあるがポテンシャルは間違いない」

 その後方では、ほかの有力馬による攻防が繰り広げられていた。

 2番人気に支持された横山典弘のステラヴェローチェは、3、4コーナーでは中団の内を進んでいた。直線入口で、グレナディアガーズとの差は3、4馬身。そこから前が詰まるなどの不利はなかったが、すぐ外に福永祐一が乗る1番人気のレッドベルオーブがいたため内に進路を切り換えた。馬群を縫うように鋭く伸び、グレナディアガーズとの差を詰めた。

 道中、馬群の外目でスムーズに運んだレッドベルオーブは、直線でも馬場のいい外目を豪快に伸びた。

 ラスト100m付近でステラヴェローチェの前がひらけた。そのまま突き抜けるかに見えたが、先に抜け出したグレナディアガーズがさらに脚を伸ばす。2頭の差はなかなか縮まらない。外から来るレッドベルオーブにも勢いがある。

 グレナディアガーズがステラヴェローチェの追い上げを3/4馬身差で退け、先頭でゴールを駆け抜けた。勝ちタイムは2歳コースレコードの1分32秒3。川田は言う。

「最後までしっかりと自分の能力を出し切ってくれました。新馬戦の前から素質を感じていた馬なので、こうして結果が出ることが何より嬉しいです。2走目で暴走気味になるなど性格の難しさが出てしまいましたが、そこをコントロールしながらここまで来ることができました。ポテンシャルの高さは間違いないです」

天性のスピードに味方する高速馬場

 今年7月、新潟芝1400mの新馬戦で2着。2走目、9月19日に中京芝1600mで行われた未勝利戦では、川田がコメントしたように序盤から行きたがって4着。そして前走、阪神芝1400mの未勝利戦を3馬身差で完勝してここに来ていた。

 朝日杯当日の阪神芝コースは、2レース前の第9レース、3勝クラスのサンタクロースハンデキャップが1分32秒6で決着するなど時計の速い状態だった。この高速馬場も、天性のスピードを武器とするグレナディアガーズに味方した。

【次ページ】 福永祐一「選択ミスが響いた」

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