幸運の女神はときどき微笑んでくれますよ

　続いては菊花賞。穴党を自認する私でも、やっぱりコントレイルには逆らえない。ならば「ディープインパクト産駒丼」、あるいは「矢作厩舎丼」なども考えられるが、ここは「ノースヒルズ丼」狙いで相手にはディープボンドを指名する。差し、追い込み勢が上位を占めたなか、先行して4着に粘った神戸新聞杯は着順以上に中身の濃い内容。夏場の休養先、大山ヒルズでコントレイルの調教パートナーも務めていたこの馬が、菊花賞では前述の79年を最後に途絶えている「同一馬主の1、2着」を実現し、無傷の3冠制覇に花を添えると見た。

　とはいえ、普段の私は豆券の多点買いで穴を狙うスタイルの馬券プレイヤー。当たり外れの以前に、低配当必至のこの組み合わせで満足できるか、そもそも“買える状況”でレースを迎えられるのかという問題もあるが……。

「ワシには見える。勝負弱いあの男が無理な穴狙いに走って地団太を踏む姿が見える」

　やっかましいわ！　しかし丼馬券はサイン馬券などと同様、本来は遊び心で買うもの。読者の皆さんも是非、自分だけの丼馬券を探して秋競馬を楽しんでほしい。11年秋の天皇賞、「カタカナ騎手丼（＝外国人騎手のボックス）」で200倍超えの馬単を当てた私が保証する。幸運の女神さまはときどき、“遊び心”に微笑んでくれますよ。