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笑顔と「サンキュー!」と努力は続くも…渋野日向子、全英制覇の意識を「もう捨てていい」
posted2020/10/13 11:01
text by
南しずかShizuka Minami
photograph by
AP/AFLO
10月11日、アメリカ・ペンシルベニア州のアロニミンクGC。ハリケーンの影響で厚い雲に覆われた空の下、キム・セヨン(韓国)が18番でがウイニングパットを沈めて、KPMG全米女子プロゴルフ選手権(以下、全米女子プロ)を制した。初めてのメジャー制覇に両手でガッツポーズして喜んだ。
渋野日向子は、その優勝シーンを18番の後方から見届けた。
最終日は変則的な組み合わせだったため、渋野はキムの1つ後ろの組でプレーしていたのである。
「今まで以上に、こっち(米国)で戦いたいとすごく思わせてくれました。レベルの高さも痛感しましたし、なかなかない優勝シーンを後ろから見るというのも経験できました。ああいう景色をすごい見たいし、もっと強くなって、この場で戦いたいなって思いました」
渋野にとってメジャー3戦目は11オーバー58位タイで戦い終えた。これで8月半ばから約2カ月間に及んだ海外遠征もひとまず終了した。
畑岡ら上位陣は難コースを攻略
試合会場のアロニミンクGCは、難コースだった。「ストレスが溜まる」「耐えるゴルフが必要」「距離が長い上にグリーンが大きくてアンジュレーションがすごい」と選手たちの言葉にコースの状況が表れていた。
だが、優勝したキム・セヨンは14アンダー、3位タイの畑岡奈紗は7アンダーなど、トップ選手らは難関コースを攻略した。
渋野は今回の海外遠征で6試合のうち4試合で予選通過した。優勝争いには一度も絡むことなく、世界トップ選手との差を痛感した。
「今の自分の技術でメジャーチャンピオンというのはすごく恥ずかしいです」