猛牛のささやきBACK NUMBER
初打席初ホームラン&初お立ち台・大下誠一郎って何者? 父が手作りしたバッティングセンターで……
text by
米虫紀子Noriko Yonemushi
photograph byKyodo News
posted2020/09/20 09:00
初打席初ホームランを放った大下。中嶋監督代行も求めていたという明るいキャラクターはオリックスにどんな効果をもたらすか
“新品”のユニフォームも泥だらけに
17日の試合では、4回裏に、追い込まれながらも楽天の先発・松井裕樹のストレートに食らいついて粘り、最後はフォークをライト線に運んだ。二塁ベースに頭から滑り込み、でき上がったばかりの背番号「40」のユニフォームを泥だらけにすると、また球場が沸いた。
いつでも、気持ちいいほど全力で、だから大下の一挙手一投足に見る者は惹きつけられる。この日は4-5で敗れたが、球場をあとにするファンの記憶には、大下の必死な姿が刻まれたのではないだろうか。これこそが、プロの仕事。支配下になったばかりのルーキーが、そう教えてくれている。