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藤井聡太棋聖に敗れた渡辺明二冠がブログ更新。「負け方がどれも想像を超えてる」

posted2020/09/06 18:00

 
藤井聡太棋聖に敗れた渡辺明二冠がブログ更新。「負け方がどれも想像を超えてる」<Number Web> photograph by 日本将棋連盟

棋聖戦第4局終了後の渡辺明二冠(左)と藤井聡太新棋聖。

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「Sports Graphic Number」1010号は小誌史上初の「将棋特集」。それを記念し、過去に人気があった将棋関連記事を再公開します!(初出 2020年7月17日、肩書などはすべて当時)

 藤井聡太棋聖が史上最年少でタイトルを獲得した棋聖戦第4局から一夜明けた7月17日、敗れた渡辺明二冠が自身のブログ「渡辺明ブログ」を更新した。

 もともと、終局後の記者会見で「読めていない手が出てきた」、「全体として競った将棋で負けている」、「すごい人が出てきたなという感じです」などと語っていた渡辺二冠。

 ブログでは改めて第4局を分析し、ポイントとなった藤井棋聖の「8六桂」について<終盤は△86桂が読めていないところで完全に競り負けました>と振り返っている。

 また、棋聖戦で負けた第1、2、4局を総括して、<負け方がどれも想像を超えてるので、もうなんなんだろうね、という感じです>とも述べている。

「現在の将棋界で最強」の呼び声も高かった。

 渡辺二冠は長い将棋の歴史のなかで5人しかいない中学生でプロ棋士になったうちの1人だ(他には加藤一二三九段、谷川浩司九段、羽生善治九段、藤井棋聖)。

 タイトル獲得も歴代5位の25期、初代の永世竜王でもある。「現在の将棋界で最強」の呼び声も高かった。

 そんな超一流棋士の渡辺二冠に、ここまで「完敗」を認めさせた17歳の藤井棋聖の実力たるやいかばかりか。

 一方で、敗因を客観的に分析し、ここまで赤裸々に心境を世間に知らしめて、そのうえで前に進もうとする渡辺二冠の精神力も、とてつもなく強靭だと言えるだろう。

 同じ「勝負」にかかわる人間、たとえばトップアスリートにもなかなかいないのではないか。

 ブログに藤井棋聖への“勝ちパターン”を「次の機会までに考えます」と書いているように、必ずや立て直してくるはずだ。

 これから長く続くであろう2人の名勝負に期待したい。

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