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藤井聡太二冠、王位獲得から中1日でも強い!超早指しトーナメントでも“軍曹”率いる「チーム永瀬」優勝に貢献&自身“3連覇”。 

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photograph by日本将棋連盟

posted2020/08/23 07:00

藤井聡太二冠、王位獲得から中1日でも強い!超早指しトーナメントでも“軍曹”率いる「チーム永瀬」優勝に貢献&自身“3連覇”。<Number Web> photograph by 日本将棋連盟

藤井聡太二冠は王位獲得から中1日、チーム戦の早指し戦トーナメントで優勝した。

 22日、3人1組で戦う将棋の非公式戦「第3回AbemaTVトーナメント」決勝が行われ、将棋史上最年少の二冠となった藤井聡太二冠(18)は永瀬拓矢二冠(27)率いる「チーム永瀬」の一員として出場。渡辺明新名人(36=棋王、王将)率いる「チーム渡辺」相手に2勝を挙げるなどチームの優勝に貢献し、自身は個人戦で行われた過去2年をまたいでの“3連覇”を達成した。

 同棋戦の独自ルールは、主にチェスで用いられる「フィッシャールール」。持ち時間はそれぞれわずか5分で、1手指すごとに5秒加算されるというもの。これは趣味ながらチェスも屈指の実力を誇る羽生善治九段の着想から生まれた。一昨年と昨年は個人戦で実施され、藤井二冠が連覇。思考の瞬発力の高さを遺憾なく発揮した。

 そして今回からは3人1組の団体戦に大会方式が変更され、藤井二冠は永瀬二冠、増田康宏六段(22)と若き俊英たちと共闘した。

 主に土曜日の生中継で開催されたため、藤井二冠はここ2カ月、2つのタイトル戦と並行して戦う過密日程だった。それでも「チーム永瀬」は予選リーグ、トーナメント準決勝と順調に勝ち上がり、渡辺新名人、近藤誠也七段(24)、石井健太郎六段(28)の「チーム渡辺」との最終決戦に臨んだ。

永瀬二冠の“目利き”ぶりも光る。

 藤井二冠にとって、2つ目のタイトル獲得となった20日の王位戦第4局から中1日、なおかつ福岡からの長距離移動という“過密日程”の中での対局。藤井二冠は対局前に「(永瀬二冠と増田六段の)2人は心強い存在ですので、自分もチームの勝利に貢献できるように頑張りたいと思います」と意気込みを語ったが、5勝先取で優勝が決まる決勝で1局目の石井六段戦、3局目の渡辺名人との対局に勝利するなど、ストレート勝ちに大きく貢献。なお「チーム永瀬」は賞金1000万円をゲットした。

 将棋では珍しいチーム戦で開催された同棋戦は、各チームのリーダーがドラフト制で棋士を選んでいく形だった。その中で藤井二冠だけでなく、将来的にタイトル獲得を期待される増田六段を指名した永瀬二冠の“目利き”も勝因の1つだろう。

 “軍曹”の愛称で知られる永瀬二冠だが、NumberWebで連載を開始した中村太地七段が「永瀬二冠はとにかく“将棋の体力”がものすごい。いくら将棋のことを考えていても楽しい、といった印象を受けます」と語っている。将棋ファン以外もぜひ注目してほしい棋士の1人だ。

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